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福祉施設開設支援

地域の精神科医療・障害者福祉への取り組み

社会福祉法人東京仁和会 グループホーム『メーア』

 今回紹介するお客様は、東京都八王子市で精神科医療を提供する医療法人社団東京愛成会です。このたび、新たに社会福祉法人東京仁和会を東京都昭島市に設立、グループホーム「メーア」を開設されました。二つの法人の代表を務め、日本の精神科医療を牽引する長瀬輝諠理事長にお話しを伺いました。

取材時期:2020年3月

法人概要

1961年

医療法人社団東京愛成会 設立

1962年

高月病院を東京都八王子市に開院(精神科26床、一般6床)一般病床廃止と精神科増床

1993年

たかつきクリニックを東京都昭島市に開院

1995年

南病棟竣工(アルコール精神疾患専門病棟(現西病棟))、さくらハイツ(精神障害者社会復帰施設)開設

1998年

メンタルクリニックおぎくぼを東京都杉並区に開院

2001年

㈶日本医療機能評価機構[精神病院種別B]の機能評価受審、[精神病院種別B]の認定書受理東病棟竣工(精神療養180床、認知症病棟60床の計240床)

2004年

たかつき第2クリニックを東京都昭島市に開設

2006年

㈶日本医療機能評価機構[審査体制区分3ver5.0]認定、メンタルヘルスセンターTAMの事業開始

2011年

㈶日本医療機能評価機構[審査体制区分3 ver6.0]認定

2012年

さくらハイツ(精神障害者社会復帰施設)廃止、ルーエ(グループホーム・ケアホーム)開設、新病棟(現在の「東病棟」)竣工(精神一般226床)

2015年

訪問看護ステーション「バウム」を東京都昭島市に開院

2019年

あいせいかいココロのクリニックを東京都立川市に開院

医療法人社団東京愛成会では、高月病院を中心に長らく地域精神科医療を支えてこられました。このたび、社会福祉法人を設立することになった、きっかけについて教えてください。

 私は国が推進する地域包括ケアシステムはネットワークシステムであり、特に地域精神科医療でこそ重要だと考えています。医療機関でケアを受けた患者さんが地域に出ていき、地域社会でその人らしい生活を送っていただく、これを支援していくことが当法人の使命だと思っています。

 高月病院は八王子市に所在していますが、昭島市との市境に近く、当法人では昭島市内にもクリニックや訪問看護ステーションを運営しています。東京都や昭島市の障害者福祉の担当部局の方々と話をしていると、昭島市内での障害者福祉の提供体制は断続的なところがあり、十分とは言い難い現状があることを伺いました。

 こうした状況下で当法人の実績を昭島市にも還元できないかと考え始めたのが当初のきっかけです。先程申し上げたとおり、精神科医療・障害者福祉においては連続的なサービス体制の構築が重要です。そのために、運営母体となる社会福祉法人東京仁和会を新たに設立し、グループホーム「メーア」を開設する運びとなりました。

医療法人で運営されているグループホーム「ルーエ」(八王子市)と「メーア」との役割分担・棲み分けはどのようにお考えですか。

 当然、カバーする地域が異なります。これまで昭島市方面から「ルーエ」(八王子市)を利用される方もいましたし、当法人の「たかつきクリニック」(昭島市)に相談に来られた方が、八王子のグループホームに入所するケースもありました。こうしたグループホームの利用ニーズが増えているため、「ルーエ」の18室では対応しきれなくなっており、定員の拡充を、できれば別の地域でと考えていました。範囲が拡大したことで、これまで以上に地域住民の方々には選択の幅が広がったと考えています。

「メーア」の特徴はどのようなところでしょうか。

 「一人ひとりがやすらぎを感じられる場所」というのが大切だと思っています。「メーア」は7名定員の小さな建物で、より自宅に近い環境を意識しました。7名の個室と共同スペースがあり、個別性と協調性の両面に配慮しています。「ルーエ」に比べて街中にあるので、より地域社会との共生が図れると考えています。

医療法人との連携や相乗効果についてはどのよう にお考えですか。

 グループ内で言えば、医療法人で運営しているサテライトクリニック、デイケア、訪問看護ステーション(いずれも昭島市)との連携は当初から念頭に進めています。これらの事業所から紹介できるグループホームが近くにできたことは、利用する方にとってもメリットだと思います。グループ法人ではありますが、異なる法人が連携を図るということが大切だと思っています。当グループ内だけでなく、昭島市の近隣の医療機関や福祉施設とも連携を図ることが重要で、このことは社会福祉法人に求められている役割の一つだと認識しています。

二つの法人の経営者として、社会福祉法人が医療法人と異なる点についてはどのように感じられますか。

 法人設立は思いのほか苦労しました。もちろん設立に際して補助金や寄附金などがあったため、厳格に審査を受けて当然なのですが、設立後の運営も慣れるまでは戸惑う部分がありました。理事会や評議員会の進め方、情報公開などは専門家に助言を受けながら進めてきました。福祉サービス第三者評価の受審なども検討しなければなりません。これからも決められたルールに則ってきちんと運営していかなければと考えています。

地域の精神科医療・障害者福祉政策の現状認識と、グループが果たす役割についてどのようにお考えですか。

 八王子市には精神科病院がいくつかありますが、近隣の立川市・武蔵村山市・昭島市・国分寺市・国立市・東大和市の6市にはそれほど多くありません。これらの地域を同一の保健所が所管しているわけですが、それなりに範囲が広く人口も多いです。新たな法人ができたことで、これまで以上にダイナミックに動き、地域のニーズに対応できると考えています。この地域一帯の精神科医療・障害者福祉を支えていくことが当グループの役割だと認識しています。

今、医療福祉業界ではサービスの担い手である職員の採用や定着が課題のひとつと言われています。人材管理に対する取り組みはどのように実践されていますか。

 やはり、入職してきた職員の教育が大切だと考えています。教育をしっかりやるほど定着率が高まります。もちろん給与が高ければなお良いのでしょうが、成長を実感できてこそ働きがいのある職場だと思っています。職員が増えるほど、教育が重要になってくるでしょう。

 今回の社会福祉法人の設立プロジェクトにも、伸び代がある中堅職を抜擢しました。彼らの成長がこのプロジェクトを良い方向に動かしてくれました。働き手が一生懸命に仕事を通じて成長してくれれば、当然、患者や利用者のためにも繋がっていきます。いずれは法人間での人事交流や合同研修なども実施していきたいですね。

長瀬理事長が目指すグループのビジョンを教えてください。

 「ひとの持つ『自然治癒力』を大切にした精神科医療を提供する」が当法人の理念であり、これを広域的に実践していくことがグループのビジョンです。一般的に医療や福祉はサービスの提供者と受け手が非対称的な関係になりがちと言われますが、私たちは医療福祉の専門家として、患者や利用者と同じ目線で寄り添うことが自然治癒力を高めることだと考えています。患者や利用者中心の医療・福祉を提供するということです。この考えは、法人が変わっても変える理由がありません。これからも二つの法人で連携を取りながら、地域精神科医療を支えていきます。

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