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人事労務研究室ブログ

改めて確認する振替休日の取得要件

2019.07.05

皆さんこんにちは。
川原経営の薄井です。

先日はご招待して頂き、お客様先のゴルフコンペに参加してきました。梅雨の晴れ間にラウンドし、昼からビール。久しぶりにリフレッシュできました。
なんと参加者全員に景品がある豪華なコンペで、私は玉ねぎを2キロとバーディー賞の洋菓子を頂きました(スコアは企業秘密です)。

平日開催だったので、お休みを頂いて参加したのですが、前の週の日曜日にとあるセミナーで講師を務めさせて頂いた関係で、“振替休日”を取得しました。

さて今回はそんな振替休日に関するお話です。

医療・介護施設でも、振替休日が発生するケースはあると思いますが、一部取得要件を満たさないまま制度を運用しているケースもあります。

改めて各法人・施設での整備状況を確認してみてはいかがでしょうか?

振替休日が成立するために求められる3つの要件

① 就業規則に休日の振り替えを行うことを記載している
② 振り替える日を特定している
③ 4週4休の休日が確保されていること

 

特に注意が必要なのが①です。そもそも就業規則に定めがない場合は振替休日の要件が満たされないため、予め振り替える日を特定しても成立しません。
厚生労働省の就業規則のひな型には、「業務の都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項の休日を他の日と振り替えることがある。」と記載されています。当然、この記載があれば問題ありませんが、できれば、振り替える期限を明確にすると望ましいでしょう。例えば、「~前項の休日を翌月末日までに他の日と振り替えることがある。」といった具合です。

厚生労働省の通達(昭和23年7月5日 基発968号、昭和63年3月14日 基発150号)によると「振り替られた日以降できる限り近接している日が望ましい」とされており、明確な期限は求められていませんが、シフトで動く現場ですから、他の職員にも影響が出ないよう配慮する必要があります。

②は遅くとも前日までには職員に伝える必要があります。当然ですが、振替休日をお願いすることが決まった段階で通知することが望ましいでしょう。

③週休1日の施設等で振替休日を行う場合は、法定休日が確保できなくなる恐れがあるため4週4休の例外規定を適用させる必要があります。この場合は週の起算日を明確にする必要があります(労働者・使用者双方が休日日数を管理しやすくするため)。

給与計算期間内で振り替える日を特定する場合は、休日日数と労働日数に変動はありませんが、注意が必要なのは月を跨ぐ振り替えが行われた場合です。

月を跨ぐ場合は、「振替出勤した月に、振替出勤分の賃金を一旦支払い、休日を取得させた月に、振替休日分を控除する」必要があります。

また、月を跨ぐ・跨がないに関わらず、週の法定労働時間(変形労働時間制を導入している場合は、予め定めた時間)を超えた場合は割増賃金が発生します。

賃金は全額払いが原則ですから、労働した分の賃金は、それぞれの給与計算期間内で計算して、支払う必要があります。

振替休日は手続きや給与計算がなにかと複雑です!

むやみに運用するのではなく必要時に適切に運用することを心がけましょう。

◆ 薄井 和人 プロフィール ◆
2014年入社。主な業務内容は病院・診療所・社会福祉法人の人事制度構築支援、病院機能評価コンサルティング、就業規則改訂支援、人事担当者のOJT業務など。各地の病院団体・社会福祉協議会から講演依頼がある。講演内容は人事・労務、労働関連法令の改正情報、服務規程(パワハラ・セクハラ)など。
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