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人事労務研究室ブログ

新入社員を迎え入れる際の留意点

2019.02.26

皆さんこんにちは。

川原経営の薄井です。

 

年度の節目が近づき、有期契約職員の契約更新、定年退職の手続きなど、各法人の人事担当者にとって忙しい時期を迎えようとしています。

 

さらに、この時期は、4月入社の新入職員を迎える準備も業務の高い割合を占めていることと思います。

 

今回は新入職員を雇い入れる際、トラブルになりやすい健康状態に関する注意点などをご説明していきたいと思います。

 

職員を雇い入れる際、健康診断を受けさせる必要があることはご存じの通りです。

この健康診断は「雇い入れ時の直前又は直後(厚生労働省通達より)」にするため、例えば4月入社の職員の場合は、1月~3月または入社後の4月に受けさせることが望ましいでしょう。

 

一方、雇い入れ時の健康診断が義務であるのに対し、採用選考時の健康診断は義務ではありません。就職差別につながる恐れもあり、明確な禁止規定は存在しませんが、もし行う場合は慎重に実施する必要があるでしょう。

 

多くの法人様から「入社後、一定期間が経過した後に、何かしらの病気が発覚した場合、解雇することができますか?」というご相談を受けます。

 

これは現在の法律ではかなりハードルが高く、ほぼ不可能です。

 

では、上記のようなトラブルにならないためには、事前にどのような対応が必要か考えてみたいと思います。

 

まず初めに、採用選考の段階で、自法人・自施設においてどのような業務を行ってほしいのか、またその業務を行うためには健康状態や疾病によるリスクが考えられるのかを明確に伝えましょう。

それぞれの業務において、どのような疾患があると身体上のリスクがある、なども伝えることができれば尚良しです。

 

面談などを通じて、健康状態に関する質問をすることは望ましくありません。よってこちらから業務上のリスクなどを事前に伝えることで、求職者側に“事前に伝えておかないと”と思わせることが大切です。

 

法的拘束力はほとんど期待できませんが、採用内定時に提出させる誓約書などに「虚偽申告又は業務上支障をきたし得る事由があった場合、内定を取り消す場合がある」旨を記載しておくこともおすすめです。

 

雇い入れ時の健康診断で健康上の問題があった場合も、内定を取り消すことはできません。万が一、何かしらの問題があった場合は、当初想定していた配置や勤務形態を変更するなどの配慮が必要でしょう。

 

選考プロセスにおいて、現場の管理職が関わる場合は、現場でのリスクや、事前に伝えておくべきことを情報共有することも忘れてはいけません。

◆ 薄井 和人 プロフィール ◆
2014年入社。主な業務内容は病院・診療所・社会福祉法人の人事制度構築支援、病院機能評価コンサルティング、就業規則改訂支援、人事担当者のOJT業務など。各地の病院団体・社会福祉協議会から講演依頼がある。講演内容は人事・労務、労働関連法令の改正情報、服務規程(パワハラ・セクハラ)など。
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