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人事労務研究室ブログ

感染症にかかった職員…休んでもらえる?!

2018.11.12

皆さんこんにちは。

川原経営の薄井です。

 

11月に入り、寒暖差が激しくなってきました。

季節の変わり目は体調を崩してしまう方も多いと思います。

前号までに働き方改革関連法のうち年次有給休暇に関する法改正をご紹介しました。本号では、年次有給休暇を使い切ってしまった職員がインフルエンザにかかってしまったようなケースでどのような問題が生じうるか、また問題が生じた際どの様に対応すべきかご紹介します。

労働基準法では、

 

 

 

 

と定められています。

天災事変による休業などは使用者の責めに帰すべき事由ではないため、休業手当の支払いは必要ありません。

 

ここで問題となるのが、インフルエンザ等にかかってしまった職員に就業意欲があり、使用者としては出勤して欲しくない場合が、いわゆる不可抗力以外の「使用者の責めに帰すべき事由による休業」に該当するかどうかです。

 

この判断基準は、感染症法第18条に定められる感染症であるかどうかによります新型インフルエンザはこれに含まれるため、法律により強制的な出勤停止が認められています。つまり、「使用者の責めに帰すべき事由による休業」には該当しないため、休業手当の支給は不要です。尚、休業事由として就業規則へ記載していない場合でも同様です。

なお、A~C型があるインフルエンザ(鳥インフルエンザ・新型インフルエンザを除く)は、法律による出勤停止命令は定められておらず職員に就業意欲があって休業を命じたい場合は、休業手当を支給する必要があります。

感染症法第18条の出勤停止命令に該当しない疾患などは、労働契約法第5条の職員への安全配慮義務に該当し、就業規則に明記し、休業手当を支給してはじめて出勤停止が成立します。

 

医療福祉業界で勤務する以上、職業倫理として自己の体調管理は職員に求めたいものだと思います。感染症法では、病院、診療所、老人福祉施設に対して、感染症が発生し、まん延しないような措置が求められています。

 

職員が何かしらの感染症にかかった場合は、本人と話し合いをした上で、どの様に対応すべきか検討して下さい。本人が欠勤するだけではく、まん延してしまった際の他の職員や利用者、そのご家族への影響・リスクもしっかりと伝えることが大切です。

 

もちろん、組織として感染症の予防も忘れてはいけません。

 

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株式会社 川原経営総合センター

経営コンサルティング部門 人事コンサルティング部 薄井 和人

筆者については、当社の採用ホームページ

「仕事を知る!(人事コンサルティング部 薄井和人)」にも掲載していますので、よろしければご覧ください。

 

◆ 薄井 和人 プロフィール ◆
2014年入社。主な業務内容は病院・診療所・社会福祉法人の人事制度構築支援、病院機能評価コンサルティング、就業規則改訂支援、人事担当者のOJT業務など。各地の病院団体・社会福祉協議会から講演依頼がある。講演内容は人事・労務、労働関連法令の改正情報、服務規程(パワハラ・セクハラ)など。
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