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ブログ

保育所経営ブログ

VOL.77「人材紹介会社の認定制度」

2022.04.15

皆さん、こんにちは!
川原経営総合センターの高野橋です。

 

新年度を迎え、新入園児や新職員の受け入れ等で
忙しい時期ではないでしょうか。

子どもたちも職員も一日でも早く新しい環境に慣れ、
笑顔あふれる日々になりますように。

 

さて、人材不足が深刻な保育園では、
人材紹介会社を活用するケースが多くみられます。

 

人材紹介会社(以下紹介会社)を活用する際に、
数ある紹介会社の中から何を基準に選択したら良いかが難しいというご相談をいただきます。

また、紹介手数料の支払いや人材のミスマッチ、早期退職などを原因としたトラブルが問題となっています。

 

【人材紹介会社とのトラブル事例】

・紹介手数料や支払い時期が示されない、事前に聞いていた話と異なる 

・早期退職による紹介手数料の返戻がない

・人材紹介会社が自ら紹介し就職した職員への転職勧奨

・人材紹介会社から求職者へのお祝い金の提供

 

このような問題を背景に、求職者や保育園側が適正な紹介会社を選択できるよう
「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度」(以下認定制度)が、
2021年8月に創設されました。

今回は、この認定制度の概要について紹介します。

  

適正な有料職業紹介事業者の認定制度

認定制度は、医療・介護・保育分野を対象としており、
一定の要件を満たした紹介会社を
「適正な有料職業紹介事業者」として厚生労働省が認定しています。

 

2021年11月に初めて19社34分類(医療15,介護12,保育7)、

2022年2月には16社19分類(医療13,介護4,保育2

が認定を受けています。

 

認定制度により、サービス内容や品質管理、
費用等についての概要を事前に知ることができます。
厚生労働省委託事業のホームページ内で検索が可能)

 

認定を受けている紹介会社は、認定マーク(※1)の使用や
厚生労働省厚生労働省委託事業のホームページ等で
確認することができます。

(※1)認定マーク
  
図表の出所:厚生労働省「医療・介護・保育分野における適正な有料職業事業者」

 

よくあるトラブルの回避策

認定審査は、法令違反を含むトラブルも考慮した内容となっています。

そのため、認定を受けている紹介会社は安心して利用することができます。

 

また、認定を受けていない紹介会社の適正を確認し、トラブルを未然に回避するには、
認定制度の審査で使用される、「チェックシート」の活用が有効です。

 

採用率や応募数の向上、求める人材の採用のためには、
適正な紹介会社の選択とあわせて、
紹介会社との連携や有効な関係づくりも重要です。

 

求める人材像や条件を紹介会社と共有できていると、
継続的に良い人材を紹介してもらえる可能性が高まります。

そのためにも、長く付き合うことができる紹介会社を選択するようにしましょう。

 

 

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.