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ブログ

保育所経営ブログ

VOL.54「SNSトラブルに注意しましょう」

2020.02.21

皆さん、こんにちは!

川原経営の神林です。

 

新型肺炎(COVID-19)のニュースが続き、

今後の感染や身の回りへの影響が気になるところです。

自分は、きっと大丈夫だろうと過信しないで、

お客様先、移動中の駅や空港、帰社時、帰宅時などに、

できるだけ小まめに手洗いうがいを心がけています。

 

さて、最近のニュースで知ったのですが、日本相撲協会が力士のSNS利用禁止を無期限で継続することになったようです。

ある力士がSNS上で不適切な動画を掲載したことが一因だったようです。

 

SNS(Social Networking Service)には、

さまざまなサービスやアプリケーションがあり、

個人が写真や動画などを掲載したり、

その日の出来事をつぶやいたり、

知り合いとコミュニケーションを取ったり、

目的も様々なようです。

 

一度にたくさんの人とつながれる。

気軽に情報のやりとりができる。

 

こんなメリットもあることから、

最近では多くの保育園がSNS用のインターネットページを開設し、

保護者、求職者などに対し日頃の活動や園の様子を公開するとともに、

保育や子育てに関する情報を発信されています。

 

でも少し使い方を間違えると、

冒頭にご紹介したような事件が起こるとも限らない。

そんな危険性もはらんでいることを念頭に、

今回は、SNSを活用する際に気を付けるポイントをご紹介します。

 

園から発信する情報は複数の目で確認

 

ネットワーク上での情報発信は一瞬にして行われます。

故に、謝った情報や不適切な表現、プライバシーの配慮に欠ける投稿などは、

後々削除することができても、その一瞬で多くの目に留まってしまいます。

また、拡散した場合は削除すらできなくなります。

 

こうしたことが起こらないよう「SNSを担当する職員(係)」を決め、

発信する情報のレベル(内容)や言葉などの表現の統一などに配慮しましょう。

 

また、主担当はその職員に任せるにしても、

発信する前の情報は、必ず上司や同僚など複数の目で確認することができる仕組みを整えましょう。

 

職員個人のSNS使用には「利用ルール」を設ける

 

職員の皆さんの中でも、

個人でSNSを利用している方は多いと思います。

 

プライベートでどのようなSNSを利用し、何を投稿するかは、

基本的には個人の自由です。

職場が必要以上に干渉することは望ましくありません。

 

但し、その内容に法人や園の機密が含まれていたり、

上司や同僚、園児・保護者の個人情報やプライバシーを侵害するような内容や、

総じて園にとって不利益となる情報と思われる内容を発信したりすることは、

防止しなければなりません。

 

防止に向けては、園内でSNSの利用ルールを定めることが効果的です。

 

一般的に以下のような内容は、

「仮に本人が特定されないようなアカウント(ユーザーIDやパスワードなど)」でSNSを使用していたとしても、

投稿を禁止するようにルール化します。

 

①園の機密情報は発信しない

②園に関する第三者(こども・保護者・業者・その他関係者)の権利(個人情報・肖像権など)を侵害しない

③誹謗中傷表現の禁止(例えば外国・民族・出身地・性別などに対する差別的・侮辱的な言動)

 

上記に基づき「やってはいけないこと」を具体的に記載できると、

より運用がしやすくなります。

 

ルールを定めたら必ず園内で読み合わせを行い、

新人職員の先生にも確認してもらうようにしましょう。

 

情報社会において情報を適切に取り扱うことは大切な経営の要素です。

あらたな年度を迎える前、少しずつ準備していきましょう。

 

特に写真の投稿に関するトラブルが多い事を申し添えておきます。

 

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.