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ブログ

保育所経営ブログ

VOL.48「採用力強化のためのアルムナイ制度」

2019.08.15

皆さん、こんにちは!

川原経営の神林です。

 

暑い日が続きますが、体調はいかがでしょうか。

身体が暑さに慣れてきても、疲労は体内に蓄積されていくようです。

酷暑がひと段落してくる頃が要注意です。

こどもの健康だけでなく、先生方ご自身も、どうぞお体を大事になさってください。

 

さて、「保育士の採用」については、

言うまでもなく、多くの保育園が抱える課題のひとつです。

 

新卒採用が難しい昨今において、

キャリア採用・非常勤採用・高齢者雇用・地方採用・人材紹介など、

さまざまな対象に門戸を広げて、採用活動を行っている園も多いと思います。

 

新規の採用力を強化することはもちろん重要ですが、

一旦園を退職した職員の再雇用を促進することも、即戦力を獲得するという意味では効果的です。

 

このような退職者の管理・再雇用制度を、

アルムナイ制度(カムバック制度、OB採用制度など)と言います。

※アルムナイとは、卒業生、同級生を指す英単語です

制度のポイントをご紹介します。

 

期間内に再雇用した場合、当時の労働条件で雇用する

一般的に新たに職員を雇用する際は、学歴や前職経験などにより初任給を設定します。

しかし、一旦退職した職員を再雇用者する場合は、労働条件が退職前の水準を下回ってしまうことも考えられます。

そうした場合には、例えば「〇年以内に再雇用された場合は、退職前の労働条件(給与等)で働いてもらう」というルールを設定することで、

働き方や収入等に不安に感じることなく再入職してもらうことができます。

 

退職者と継続的にコミュニケーションを取る 

退職を予定している職員に対して、

できるだけ早い時期から上記のような制度があることをきちんと伝えるとともに

退職後も継続的に連絡を取ってよいかを確認します。

 

連絡について承諾を得られたなら、

園のイベントの案内や園だよりをメールなどで送付するようにします。

こうして、退職者と繋がりを持ち続けるよう努めることで、

再入職を打診しやすい状況を整えます。

 

再雇用者を温かく迎えることができる職場風土をつくる

 

他職員に対しての配慮も大切です。

日頃から、こうした制度があることを周知するとともに、

再雇用された職員を温かく迎え入れることができる、職場風土をつくっていくことが重要になります。

 

「いつでも戻ってくることができる」

「戻ってきてくれてありがとう」

 

そんな気持ちが育まれる職場ができてくると、

再雇用された職員の持つ経験や知識がより活かされる、保育実践に結び付けることができるようになります。

 

多様な保育ニーズに応えていくためにも、

これまでの保育経験を次の世代に伝えていくためにも、

再雇用者が活躍できる職場環境を整え、採用の裾野を広げていくことを検討していきましょう!

 

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.