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医療福祉の未来地図

vol.11『内部研修の工夫で実践力アップ!』

2017.10.02

皆さん、こんにちは!

川原経営の神林です。

8月から、茨城県の社会福祉法人・医療法人グループで、職層別の研修を実施しています。

こちらのグループでは、介護、保育、医療サービスを一体的に行っており、

職員数も300名以上、EPAの方々を含めた全職員を5つの職層グループ分け、

研修を行っています。

全職層共通のテーマと職層別のテーマを組みわせ、丸一日の研修会となります。

こちらの法人の事例から、

実践力を高めていくことのできる研修の工夫を二つご紹介します。

一つ目は、「職員に講師を担ってもらう」です。

講師となった職員はご自身の実体験から講義することで、考え方と実践を結びつけることがねらいです。

でも少し不安。

そんな気持ちを支えるために、

私たちは専門家としての立場から講師の職員をサポートしていきます。

講師を担うことは、

①講義をするために情報を集めたりまとめたりする作業を通じて、知識の棚卸しをする機会となります

②同じ職場の仲間に、分かりやすく説明できるよう、プレゼンのツールや手法を工夫することを通じ、コミュニケーション能力を高めていく機会となります

③講義の後、職員からの感想などをもらうことで、新しい発見や自身の課題を見出し、実践に活かしていけるきっかけとなります

いかがですか?

職員自身の大きな成長にも繋がることがご理解いただけたでしょうか。

二つ目は、「階層別で研修をする」です。

保育所内で研修を行う場合、

全職員が参加して行う形がほとんどだと思います。

リスクマネジメントのケーススタディや、

個人情報の取扱いなど、

全員が理解すべきテーマであれば問題ないと思います。

では、

社会人としてのマナーはどうでしょう。

新卒の方やこうした研修の経験のない方ならとても大切なテーマですが、

社会経験豊富な職員の方々にとっては優先順位はそれほど高くないかと思います。

それでは、

コーチング、労務・財務管理などのテーマはどうでしょうか。

比較的若い職員は、それよりも、まずは法人のルールや自分自身の業務について学ぶことが優先されますよね。

あれもこれもと詰め込んで学んでもらうよりも、

習熟段階別に研修テーマの設定し、

先生方の成長を導いてあげられればベストだと思います。

ただ、保育所の場合、たくさんの階層がある訳ではありませんし、

それぞれの人数も多くはありません。

職制の階層で分けることが難しい時は、

1年目、1~3年目など入職年数ごとに実施したり、実務の習熟度やキャリアパス等級基準などを鑑みたりしながら、

新人、中堅、ベテランにグループ分けする、などの方法が一般的です。

「学ぶ」ということは、「新たに学ぶ」ということもありますが、

「学び直す」という視点も大切で、職場の中でそれが気兼ねなくできる環境を整えていくということもとても大切なことだと思います。

テーマごとに参加希望を募る、あるいは園長や主任の目線でそのテーマを学ぶ必要がある職員に、今後の期待を込めて受講を薦めるなどの方法も考えてみてはいかがでしょうか。

是非、自園なりの研修計画を検討してみてください。

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
経営コンサルティング部門 副統括。保育園、老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。施設での経験を活かしたいという想いをもって2012年に川原経営に入社。保育所・介護施設等を運営する社会福祉法人の給与・人事考課・研修の制度構築支援に従事。その他社会福祉法人の設立・合併・事業譲渡支援など、医療・福祉経営に関する幅広いコンサルティングを行っている。
保有資格:行政書士・保育士・社会福祉士
著書:「地域に選ばれる特別養護老人ホームの作り方」「介護ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本」

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