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ブログ

保育所経営ブログ

Vol.29「働きやすい保育園は誰がつくるのか?」

2018.07.13

皆さん、こんにちは!

川原経営の神林です。

前月お伝えしたとおり、

この7月から各地で「保育士等キャリアアップ研修」がスタートし、

私自身も「マネジメント研修」で何度かお話をさせていただいています。

どの会場も先生方は非常に熱心に前向きに取り組んでくださり、

ディスカッションやワーキングのまとめを発表していただく場面では、

思いがけないアイデアや気付かなかった留意点などが発見できて、とても勉強になります。

■保育園における「働きやすさを阻害する原因」は?

地域によっても、園によっても、

保育に対する方針や考え方はさまざま。

当然、「経営課題」も多様です。

研修の「働きやすい環境づくり」という項目では、

「働きやすい職場を阻害する原因は?」というテーマで、ディスカッションをしてもらいます。

参加者の皆さんから必ず挙がってくる意見は、

「給与」「人材不足」「長時間勤務」「人間関係」「仕事が多い」など。

「制度や予算の問題」という、一職員ではどうにもならない事柄も出てくるのですが、

自分たちで改善していくという視点に立って、今ある環境を見直すことがこの講義のテーマですので、

「それらの課題の根本的な原因は?」

「自分たちでは本当に何もしようがない?」

「原因を掘り下げてみましょう!」

と投げかけをしてワーキングを進めていきます。

■「環境を変える」はじめの一歩は、「自分の意識を変える」こと

「それは管理者がやることだから」とか、

「自分たちはこれまでも一生懸命やってきた」など、

話し合いを始めた当初は消極的だった先生方も、

グループ内の他の先生の言葉や考え方を聞いているうちに

少しずつ意識が変わってくるのが分かります。

「新人やパートさんに対する指導育成が十分でないのでは?」

「園長と主任・ベテランの間でのコミュニケーションが足りていないのでは?」

「そもそも、季節行事を園全体で大々的にやる必要ある?各クラスでできるのでは?」

「同じような書き物(書類)が多すぎる!中身が重複している!」

「短時間で働く方法や特定の業務のみやってもらえる人でも働ける職場にしたら、もう少し保育に集中できるかも」

と、自分たちの目線で考え、職員同士が協力し合うことで、

改善できる事柄を前向きに考えてくれます。

一番嬉しかったのは、

「制度が変わらないとどうしようもない部分は確かにあります。

けど、だからと言って何もしないと、この仕事の魅力・イメージはどんどん低下してしまう。

ひいては、子どもたちの健やかに育つ環境を奪ってしまうことにもなりかねないと思い、

私たちでも、今できることをもう一回考えてみました!」

と発言されている先生がいたこと。

このような前向きで真摯な姿勢が何より重要だと感じます。

研修の内容が少しでも現場の実践に活かせるように、

また気合いを入れなおして臨みたいと思います!

暑い日が続きますね。

子どもの体調変化が気になるところですが、

ご自身も無理をしすぎず、

こころと身体の整理整頓を心がけましょう!

川原経営:神林

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.