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ブログ

保育所経営ブログ

Vol.40「業務改善に取り組もう⑧」

2019.01.15

新年あけましておめでとうございます。

2019年は「亥年」。

植物の循環を表すという説もある十二支の「亥」、もともとの漢字は「閡(がい)」です。

植物が生命力を内に閉じ込めている状態を表しています。

これまで積み上げてきた実績や成果を内部でしっかりと充実させるとともに、

次のステップに向け準備をする年と捉えて、

子どもたちの良い育ちの環境作りに取り組んでいきましょう!

今回は「業務改善」の最終回として、

計画づくりと振り返りのポイントについてご紹介します。

目的を見失わないために計画をつくろう

改善活動は、日々の保育が滞ることがないよう進めていく必要があります。

アイデアが集まったからと言って場当たり的に始めてしまっては、

職員一人ひとりの意識や動きはバラバラになります。

当然効率も悪くなり、結果、さまざまな業務に悪影響を及ぼしかねません。

改善計画には、改善の目標や達成までの期間を落とし込むだけでなく、

取り組みごとに、

「誰が」「いつまでに」「何を」「どのように」行っていくのかを

明らかにしていきましょう。

改善計画の作り方はいろいろありますが、あまり事細かに作っても、

職員全員に浸透しなければ意味がありません。

計画をつくる際のポイントは、

取り組みの内容や実施の工程を、誰もが一目で分かるように作ることです。

よく活用されているものに「ガントチャート」があります。

ガントチャートは、横軸に時間、縦軸に作業内容や担当者を書くようにして、

作業の工程や作業にかかる情報を帯状のグラフにしたものです(下図参照 )。

改善の目標などもしっかりと書き込んでおくことで、

スケジュールの確認や進捗管理、誰がどのように関わっているのかなどが分かりやすくなります。

計画は関わっている職員のみならず、他の職員にも見えるようにしていくことが大切です。

職員同士が互いに励まし合い、確認し合ったりすることで、

職場全体で改善活動を最後までやり切ろうという意識を高めていきましょう。

振り返りはタイミングが大事

改善活動を最後までやり切るためには、

「振り返り」をどのタイミングで行うかがとても重要になってきます。

「ガントチャートで示した最後の期日に確認すればよいのでは?」

そう思われる方もいらっしゃるかと思います。

それももちろん大切ですが、定期的に振り返りの時間を設け、

活動の進捗と成果を確認しておくと、かかげた目標により近付きやすくなります。

活動が目標から逸れてしまうことがないよう、

また、より効率よく進むように、

定期的に時間を設け確認していきましょう。

そして、活動が終わったところで、全体の振り返りを行います。

ここはきちんとしておかないと、どの時点で活動が終わったのかが分からなくなり、

期日が過ぎても活動をずるずると引きずってしまう、

あるいは、活動の途中で自然消滅してしまうということも起こり兼ねません。

改善につながったのかどうかを確認すると同時に、

活動に参加した個々の職員が得られた成果や反省点などについて意見を交わし合うことで、

職員一人ひとりの成長を促し改善意識を高めていくようにしましょう。

全8回にわたって「業務改善」についてご紹介しました。

新しい元号となる新たな年の初めの一歩として、

まずは身近な問題から活動に取り組んでみてはいかがでしょうか。

新たな一歩・・・と言えば、私もこの1月より新しいブログを立ち上げます!

福祉施設や医療機関の皆さまに役立つ「コミュニケーション」についてご紹介していく予定ですので、

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

久保田真紀

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.