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ブログ

保育所経営ブログ

VOL.100「社会福祉法人の経営状況について」

2024.04.26

皆さん、こんにちは!

川原経営の神林です。

 

新年度を迎え、フレッシャーズスーツを着ている人を多く見かけます。

昨今では新社会人であってもリモートワークが中心の企業もあるようで、
仕事の仕方も大きく変容しています。

 

社会福祉法人ではこれから決算期を迎えますが、
決算後の経営分析などはきちんとされていますか。

今後の経営方針や具体的な課題解決に向けては、
自法人の財務状況を適切に把握することが不可欠となります。

 

こちらは、2022年度決算に基づく、社会福祉法人の経営状況です。

※出所:独立行政法人福祉医療機構 2022年度 社会福祉法人の経営状況について

 

  • 人件費率は横ばい
  • 経費率は物価高騰等の影響により増額
  • 上記により利益率は低下
  • 赤字法人の割合は増加

 

 

こちらは、2022年度決算に基づく、社会福祉法人の経営状況の事業別データです。

※出所:独立行政法人福祉医療機構 2022年度 社会福祉法人の経営状況について

 

保育所主体の社会福祉法人に限定すると、赤字法人の割合は24.8%程度ですが、
障害分野では35.6%、介護分野では45.8%と厳しい状況となっており、
今期の決算も苦戦が予想されます。

 

介護施設や障害者施設は保育所に比べて、
施設の維持経費や修繕費が高く、物価高の影響を受けやすい傾向にあります。

これに対して、保育所は人件費率が他の2分野よりも高いため、
総額人件費のコントロールが大きなポイントとなります。

昇給幅賞与月数の設定定年退職後の給与額など、いくつかのアプローチが考えられます。

 

最近では、法人内で財務分析などを行った上で経営改善のご相談をお受けすることも多く、
このような場合にはコンサルティングに対する要望やプランが明確で、
比較的スピーディーに課題解決に取り組むことができます。

 

決算後のもうひと踏ん張りにも、ぜひ取り組まれてください。

 

 

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.