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医療機関・福祉施設でのコミュニケーション向上委員会ブログ

Vol.6「分かり合うための『用語の統一』」

2019.07.23

今年は本当に梅雨らしい梅雨になりました。

ここ数年は温暖化の影響などもあり、

梅雨前線があっという間に高気圧に押し出されてしまい、

いつ梅雨明けしたのかも分からないまま暑い夏がやってきていたような気がします。

 

こうした気候が続くと心配されますのが自然災害です。

自然災害がおこった時、気象庁からは注意報や警報、

市町村からは避難勧告や避難指示(緊急)などさまざまな情報が発信されます。

しかし、そのあり様はさまざまで、

使う用語や言い回しの違いから危険度が良く分からないといった声が多くありました。

そのため、避難に関する情報や防災気象情報などの防災情報が

5段階の「警戒レベル」を用いて伝えられるようになったことは、

皆さんすでにニュースなどでご存じかと思います。

 

これ、職場内のコミュニケーションにおいても「あるある」だと思います。

 

利用者さんや患者さんの情報を共有したりする際、

分かって当然と思って使った用語が違う意味にとられてしまっていたり、

事の重大さが伝わっていないのかそれぞれの動きや対応がちぐはぐになってしまうことってよくありますよね。

 

こうした状況はどんなに小さな事柄であっても、福祉・医療の現場においては、

安全・安心を脅かす重大な事故につながる恐れがありますので要注意です。

職場内で用語を統一する際のポイントについてご紹介します。

 

基本用語を整理する

 

日頃の業務の中でよく使う言葉について話し合い、

「基本用語」を選び出し、その言葉の意味や表記の方法について一覧表にまとめておくことをお勧めします。

 

福祉・医療の現場では、多様な職種や資格を持つ方々が働いています。

利用者さんや患者さん、ご家族に接する際のシチュエーションを想像しながら、

その場面でそれぞれがどのような用語を用いているかを確認してみると、その違いに気が付きます。

 

 

専門分野ごとの置き換え用語や間違えやすい使い方なども書いておくと、より分かりやすくなります。

 

共通理解を深める機会をつくる

 

福祉・医療の現場においては、常に最新の知識や技術が求められるため、

これまで使っていなかった用語や新たに言い換える用語が次々と現れます。

また、いわゆる「若者言葉」など、職場に集う職員の年齢や経験によっても使う用語や言い回しはさまざまです。

 

そう考えると、前述した一覧表は常に更新していく必要があります。

「専門分野ごとの置き換え用語や間違えやすい使い方」については、

職員会議などの場面で確認し共通理解を深めるとともに、加筆修正を加えていくようにしましょう。

 

関係機関などの用語とのすり合わせをする

 

特に、利用者さんや患者さんの安心・安全に関わる用語については、

職場外の関係機関などにも理解を得るよう努めていく必要があります。

用いた用語がどの程度の危険度やリスクを想定しているのかなどを、

しっかりと伝えるとともに、そうした状況の際、

相手方ではどのような用語を用いているのかを確認し、共通理解を図っていくことが大切です。

 

 

用語が統一されることで、職員同士が簡潔かつスムーズに情報交換できるようになるとともに、

情報の行き違いや支援の煩雑さが緩和されることで業務の効率化にもつながります。

少しずつ取り組みを進めてみましょう。

 

◆ 久保田 真紀 プロフィール ◆
社会福祉士、保育士。都道府県社会福祉協議会にて、法人の経営基盤強化や施設の運営に向けた支援のほか、当事者活動支援、福祉教育にかかる業務に従事。現在は、㈱川原経営総合センターにて、法人・施設等の設立、運営支援、職場内環境改善に向けた調査分析などに携わる。
© Kawahara Business Management Group.