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ブログ

医療機関・福祉施設でのコミュニケーション向上委員会ブログ

Vol.4「『ネガティブな空気』を一掃しよう!」

2019.05.20

「改元」そして「大型連休」

一連のお祝いムードが終わり、日常が戻ってきましたね。

 

利用者や患者の皆様の命、安心・安全を守るために、

いつも以上に緊張されて支援やサービス提供、治療にあたられていたのではないでしょうか。

また、ご家族などの面会者への対応や祝日にかかる行事の実施、関係機関との調整なども、

いつものそれとは少し異なり、

準備や配慮を欠かさず万全を期すことに努められていたのではないでしょうか。

 

そんなことを考えていると、きっとこのブログが公開される頃には、

皆さん「ホッ」としておられると同時に、

「ぐったり」もされているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

 

「人は周囲の人の感情に引きずられやすい」といいますが、

この「ぐったり感」が蔓延し始めると、職場内が何だかギスギスした空気になりがちです。

 

職員同士のコミュニケーションの中でいつもより増して、

 

言葉がきつくなっている感じがする。

「でも・だって・だけど」というフレーズが多いような気がする。

相手の発言に対して否定的な発言ばかり聞かれる。

「どうせ自分なんか」と自虐的な発言が多くなった。

 

こんな様子に気づいたら要注意です。

 

職場内のネガティブな空気に捕らわれないよう、

いつものコミュニケーションをひと工夫してみましょう。

 

一息つける「ちょいコミ」の機会をつくる

 

職場においては業務に係るコミュニケーションが多くなりがちですが、

「ネガティブな空気が漂っているな」と感じたら、

業務から少し離れたテーマで

「ちょっとしたコミュニケーションの機会」(略して「ちょいコミ」)を

職場内で考えてみましょう。

 

「ちょいコミ」は、皆さんも研修会やセミナーで体験したことのある

「アイスブレーク」を想像していただければ分かりやすいと思います。

私が、よくお客様にご紹介している「ちょいコミ」で、人気のあるものを一つご紹介します。

 

【ほめほめじゃんけん】

二人組になってじゃんけんをして、勝った方が負けた方の良いところを褒めます。

朝礼や申し送りの際などのちょっとした時間に手軽にできる「ちょいコミ」です。

「じゃんけんなんて・・・」と侮るなかれ。

簡単そうに見えますが、毎日(定期的に)続けると褒めるネタが次第に減ってきます。

それに、相手は必ずしも関わりが深い職員とは限りません。

そうした中で、自分が気づかない部分を褒められたりすると、

ちょっとくすぐったいような恥ずかしいような、新鮮な気持ちになります。

職員同士が互いを知ろうと、関心を寄せるきっかけにもなります。

 

 

また、最近では社内報やSNSなどのツールを活用して、

職場内で「ちょいコミ」を進められているところも多くなっています。

こうしたツールを活用する際は、見ていない人(参加していない人)にも配慮する必要があります。

特に、職場内がネガティブな空気に包まれているような時は、

こうしたツールにアクセスすることも億劫に感じる職員も少なくありません。

 

職員が集まる機会などを活用して、

ツール内での様子を報告したり、参加している職員に発表したりしてもらい、

皆で情報を共有していくようにしましょう。

 

環境にひと工夫するだけで空気も変わる

 

会議やミーティングをする環境を変えてみるのも一考です。

会場を会議室から地域交流スペースや食堂に変えてみる、という感じです。

お天気が良い日に、屋上や中庭にシートを敷いて行っているというユニークな施設もあります。

福祉施設や病院の場合は、スペース的な問題や緊急時の対応などの問題、

また話し合う内容によっては情報保護の配慮もありますので、場所選びが難しい場合もあります。

そうした場合には、いつもの環境に少しだけ変化を加えてみることをお勧めします。

 

ポイントは「彩り・香り・音」です。

照明の明るさや室内の装飾をかえてみる。

植物を置いてみる。

アロマなどで香りを漂わせる。

(但し、嫌いな人や体質的に合わない人もいるので配慮が必要です)

コミュニケーションの妨げにならない程度に音楽をかける。

(音楽は水の流れる音や木々が揺れる音などでもOK)

 

こんなちょっとした工夫で、いつもと異なる空間に変わりますので、

ネガティブな空気が少しだけ緩和されます。

 

 

努めて「笑顔」で!

 

ネガティブな空気に捕らわれている時ほど、

皆で「笑顔」を持ち寄り、よい雰囲気づくりに努めましょう。

 

「楽しいことなどないのに笑顔なんてムリ」と思いがち。

でも実はそうでもないようです。

 

楽しくなくても笑顔(笑い)の表情をつくるだけで、

脳の動きが活発になり、

脳内に幸せを感じる神経伝達物質がたくさん分泌されるという

研究結果が報告されています。

 

心理学の世界でも、ある感情に合わせた表情(例えば笑顔や泣き顔)をつくると、

そうした刺激がなくても表情にあった生理的な感情

(笑顔なら楽しい、泣き顔なら悲しいなど)が沸き上がってくる

「表情フィードバック仮設」(※)という仮説により研究が進められています。

※「フェイシャルフィードバック仮説」「顔面フィードバック仮説」とも呼ばれています。

 

まさに「笑う門には福来る」ですね。

 

 

良い職場環境は、そこに集う人がつくりだすもの。

皆が意識し合い、良い雰囲気づくりをしていくことが大切です。

 

◆ 久保田 真紀 プロフィール ◆
社会福祉士、保育士。都道府県社会福祉協議会にて、法人の経営基盤強化や施設の運営に向けた支援のほか、当事者活動支援、福祉教育にかかる業務に従事。現在は、㈱川原経営総合センターにて、法人・施設等の設立、運営支援、職場内環境改善に向けた調査分析などに携わる。
© Kawahara Business Management Group.