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保育所経営ブログ
VOL.46「決算期の登記手続き」
皆さん、こんにちは!
川原経営の神林です。
6月も中盤に差し掛かり、決算実務も峠を越えた頃ではないでしょうか。
社会福祉法人に限らず、保育園では所轄庁への報告・監査対応などのため、この時期に決算をまとめなければならない園は多いと思います。
決算というと「事業報告」「決算書」をしっかり作って、役員会で承認いただけば無事完了・・・ではないですよ!
決算は「登記」までが1セットです。
決算登記は会計年度終了から3か月以内(3月ですと6月末)に完了していないと、監査で指摘されてしまいます。
手続きを司法書士さんにお願いしているところは問題ないかもしれませんが、園で手続きを行っている場合は、「ついうっかり」ということもあります。
社会福祉法人の「登記手続き」について簡単にご紹介しますので、ご自身の園の状況を、今一度確認しておきましょう。
※登記手続きの内容は法人格によって異なりますので、法務局の参照箇所には留意しましょう
登記の記載事項
社会福祉法人の登記事項としては、次の内容が記載されています。
「法人の名称」「法人(本部)の所在地」は、法人を設立する際に届け出る事項なので、 変更することは稀だと思います。
「法人の事業内容」は、例えば保育所を運営している法人で、新たに学童保育や一時預かりなどを開始する場合、登記事項を変更する必要があります。
定期的に変更登記が必要となるのは、 「代表者の氏名・住所」と「資産総額」です。
代表者(理事長)の氏名・住所
社会福祉法人の理事は2年ごとに改選が行われますが、
仮に理事長が交代しなかった場合でも、 登記が必要となります。
これを「重任登記」と言います。
ちなみに、改選のタイミング、若しくは任期中に、別の代表者に変わった場合は、「就任登記」を行います。
役員変更登記は、 就任(・重任)の日から2週間以内に登記しなければなりません。
添付書類には、 就任承諾書や役員会の議事録が必要となるため、 これらの準備を速やかに行う必要があります。
資産総額
毎年6月末までに前年度の決算に基づいて届け出る必要があります。
こちらには財産目録を添付する必要があります。
社会福祉法人の決算は評議員会で議決して初めて確定するため、
「定時評議員会後6月末まで」の間に申請する必要があります。
司法書士さんにお願いせず、法人で行う場合には、
法務局のホームページに必要な手続きや添付書類などが掲載されています。
こちらを参考していただきながら、手続き漏れのないよう準備を進めていきましょう。

- ◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
- 人事コンサルティング部 部長。保育園、老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。施設での経験を活かしたいという想いをもって2012年に川原経営に入社。保育所・介護施設等を運営する社会福祉法人の給与・人事考課・研修の制度構築支援に従事。その他社会福祉法人の設立・合併・事業譲渡支援など、医療・福祉経営に関する幅広いコンサルティングを行っている。
保有資格:行政書士・保育士・社会福祉士
著書:「地域に選ばれる特別養護老人ホームの作り方」「介護ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本」
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