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保育所経営ブログ
VOL.16「保育の『働く』を考える①」
皆さん、既に新聞報道等でご存知だと思いますが、
12月8日に「新しい経済政策パッケージ」が閣議決定されました。
少子高齢化を乗り切るため、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪として、2020年までの間にさまざまな取り組みを進めていくぞ・・・と、政府の意気込みを明文化したものです。
「幼児教育の無償化」や「待機児童の解消」は、
「人づくり革命」の一番初めに記されるほど重要視されています。
皆さんはもう読まれたでしょうか。
経済政策の手段ですから、「子ども」とか「幼児」とか書いてあっても、
主語は「働く親(昨今では「女性」と捉えることが多いです)」ですので、
児童福祉の視点から、今後の動向を注意深く見守る必要があります。
同時に、子どもたちの福祉をしっかりと担保しながら、
児童福祉の第一線である保育の現場への期待や求められる役割に、
どのように応えていくかという課題を解決していかなければなりません。
一番力を入れていかなければならないのは、
保育士の力を最大限に活せる職場づくりなのですが、
そもそも保育の現場における「働く」とは何かという部分が、実ははっきりしていない気がします。
保育園の理念や方針、実践におけるノウハウや考え方などは、
「働く」ことを考える際の拠り所になります。
理念や方針は、児童福祉法の第1条
すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない
2 すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない
を全うするための、園としての姿勢(宣言)です。
ここからずれてしまうような働き方をしたり、求めたりしてはもともこもありません。
理念や方針が大きく揺らぐことはあってはならないと思います。
一方で、日頃の実践の中から生まれるノウハウや考え方は、
園のこれまでの取組みの歴史や先生方のご経験の積み重ねの結果です。
めまぐるしく変動する社会情勢や子どもをめぐる環境、ニーズの複雑多様化、
働く人が減少する中にあっての保育士の人材確保や質の向上、
こうした状況がある現在においては、
ノウハウや考え方を常に改善しながら積み上げていく必要がありますし、
それに併せた保育士の働き方をしっかりと描き出しながら、日々の取り組みを進めていくことがとても大切になっていきます。
そこで次回からは、
保育の現場における「働く」について考えてみることを通じて、
保育士として必要な力(能力)は何か、
能力を伸ばしてあげるために、保育所として何を支援していけばよいのかを、
少し整理していきたいと思います。
先日、ある保育園の幼児クラスに行ったら、
女の子が後ろに男の子を従えて「35億!」と決めポーズをしていました。
・・・まだみんなには早いよ~ と、思わず苦笑いしてしまいました。
今年も残すところあと僅か。
良いことも悪いことも心に丸く閉まって、新しい年が迎えられるように、
心も体も元気に過ごしましょうね。
久保田 真紀

- ◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
- 人事コンサルティング部 部長。保育園、老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。施設での経験を活かしたいという想いをもって2012年に川原経営に入社。保育所・介護施設等を運営する社会福祉法人の給与・人事考課・研修の制度構築支援に従事。その他社会福祉法人の設立・合併・事業譲渡支援など、医療・福祉経営に関する幅広いコンサルティングを行っている。
保有資格:行政書士・保育士・社会福祉士
著書:「地域に選ばれる特別養護老人ホームの作り方」「介護ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本」
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