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保育所経営ブログ
VOL.42「園全体で事業計画をつくろう!③」
皆さん、こんにちは!
川原経営の神林です。
1月も終わり2月も中旬となりました。
この1ヶ月は新規のご相談が多く、
内容としては研修、人事評価、賃金の見直しなど、
経営主体も社会福祉法人・株式会社・NPO法人などさまざまでした。
毎年この時期に感じることですが、
年の変わり目に、あらたな取り組みを検討される保育園は多いようです。
さて、昨年末から事業計画について解説してきました。
「課題を抽出し、方針を定め、具体的な行動計画を立てる」
ここまでが策定の流れとなります。
計画は年度替わりに見直しすることが多いので、
年末年始、しかも園の行事が立て込んでくる時期に、
大変な苦労をされて作られている園も多いとは思います。
しかし、やっとのことで作った計画なのに、
「計画はできたけれど、立てっぱなしで上手く活用されていない」
「気づいたら計画自体が消滅している」
「計画どおりに取り組んだのに「評価してくれない」と、職員のモチベーションが下がってしまった」
といった状況に陥っている園も少なくないのではないでしょうか。
これらは「進捗管理」と「評価」が十分にできていない園でみられる傾向です。
今回はこの点について確認していきましょう。
「進捗は各自に報告させる」
進捗報告は、実際に業務を行う担当者の役割です。
園長や主任など管理者の立場にある先生から、
「この取り組みはどうなっていますか?」と問いかけることも大切ですが、
行動計画で担当者を定めているのであれば、毎月(最低でも3ヶ月に1回)は報告してもらうようにします。
進捗報告は、
- 計画に対する進捗状況
- 課題(・遅滞)がある場合の原因とその対策
- 到達の見込み
の3点を報告してもらいましょう。
会議の場で報告してもらえれば、園全体で進捗を共有できるでしょう。
そのなかで、進捗に課題のある計画については、
担当以外の先生方も交えて対策・取り組みを検証するようにし、
逆に順調に進行している部分に関しては、
各担当者に最後まで任せきることが大切です。
「評価は原則、結果に対して行う」
「人事考課」でも同様ですが、
計画や目標に対する取り組みを評価する際に「評価の軸」がぶれてはいけません。
原則として「計画に対する結果(成果)がどうであったか」が評価の軸となります。
「結果は出なかったけど、頑張っていたから」
「もともと本人には難しいテーマだったから」
「やむを得ない事情で状況が変わったから」
上記は「勘案する」ことがあるにしても、
評価をする上での前提とすることはフェアではありません。
ここは難しい判断となりますが、
やはり当初の計画設定の妥当性や、
進捗管理(計画の見直しを含む)を適切に行うことが不可欠です。
せっかく立てた計画を形骸化させないよう、
年間を通じて計画を意識した保育を実践してきましょう!

- ◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
- 人事コンサルティング部 部長。保育園、老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。施設での経験を活かしたいという想いをもって2012年に川原経営に入社。保育所・介護施設等を運営する社会福祉法人の給与・人事考課・研修の制度構築支援に従事。その他社会福祉法人の設立・合併・事業譲渡支援など、医療・福祉経営に関する幅広いコンサルティングを行っている。
保有資格:行政書士・保育士・社会福祉士
著書:「地域に選ばれる特別養護老人ホームの作り方」「介護ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本」
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