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社会福祉法人設立支援

歯科医師による地域密着型の医療・介護サービスの実践

社会福祉法人悠優会 地域密着型特別養護老人ホーム『悠の里』

 今回紹介するお客様は、岡山県備前市をはじめ、各地で診療所や介護老人保健施設(以下、老健)を経営している医療法人閑谷会です。この度、グループ法人として新たに社会福祉法人悠優会を設立。地域密着型特別養護老人ホーム(以下、特養)を2017年10月に開業しました。お話を伺ったのは歯科医師でありながら、特養の施設長を務める下野順子先生。医療と介護の連携および歯科診療の実践、特養開設までのプロセス、グループ法人として地域に求められる役割について伺いました。

社会福祉法人 悠優会 概要

2015年 備前市地域密着型事業の事業者に選定され、社会福祉法人悠優会を設立(理事長 下野順子氏)
2017年10月 特別養護老人ホーム悠の里(29床)、老人短期入所事業(9床)を開業

医療法人社団 閑谷会 概要

1975年 備前市木谷に下野内科外科(後に歯科診療を追加)を開業(院長 下野國夫氏)
1990年 医療法人閑谷会を設立(理事長 下野國夫氏)
1994年 下野内科外科歯科の敷地内に介護老人保健施設 備前閑谷苑を開設
2001年 介護老人保健施設 神戸日の出苑を開設
2004年 介護老人保健施設 播磨高砂苑を開設
2007年 介護老人保健施設 東京おりーぶ苑を開設
2017年 くまのこ保育園(事業所内保育所)を開園

社会福祉法人を開設した経緯と、特別養護老人ホーム悠の里の特長を教えてください。


理事長 下野 順子 様(右)、総務課長 宮尾 亜紀 様(左)

 当会は長らく診療所と老健の運営をしてきました。この数年の間で、患者・利用者の特性やニーズも少しずつ変化しています。特に在宅での生活や在宅復帰が困難なケースが増えてきたなかで、病院や老健を退所する方々の受け皿となる施設の充実が、この地域には必要だと感じました。時を同じくして2015年、市内で地域密着型特養ホームの公募があり、自分たちの経験を地域に還元したいと思い施設整備に乗り出しました。おかげさまで昨年10月にオープンしましたが、今のところ大きな問題もなく、当初想定していた診療所や老健とも、うまく連携がとれています。私自身がもっと特養の運営を勉強しなければなりませんが、職員が本当にしっかりと動いてくれています。医療法人としての下地があること、医療との連携体制が充実している点は、当ホームの特長の一つだと感じています。


医療との連携について具体的な取り組みを教えてください。

 まず、通常の往診は同じ敷地にある診療所の医師が嘱託医として毎週行います。往診日以外に体調が優れない時も、すぐに診察を受けられます。また職員間では毎日、短時間ではありますが、老健と特養合同のミーティングを行い、営業会議も毎月実施しています。このような連携が自然発生的にはじまったことに関しては、職員を本当に信頼しています。新しい施設をグループ全体でサポートしてくれている実感があります。

下野理事長ご自身は歯科医師でいらっしゃいますが、歯科診療や口腔ケアへのこだわりなどがあれば教えください。

 こだわりと言いますか、私自身は歯科医師として、口腔衛生の大切さをしっかりと啓発していきたいという想いがあります。毎週月曜日には歯科で外来対応、その他の曜日は特養に常駐し、利用者に対する口腔ケアも行っています。啓発という意味では職員にもしっかりと口腔衛生のことを理解してもらいたいです。介護に関する知識・技術に比べ、この部分はまだ向上の余地があると感じています。そのため、私はまず特養の職員全員に歯科健診を受けてもらいました。自分の口の中を充分にケアできていないのに、利用者のケアはできないと考えるからです。自分の考えを職員に押し付ける気はありませんが、サービスの水準を上げることで、利用者に満足していただければと思っています。

開業までの過程で大変だったことや苦労したことを教えてください。

 これまで医療法人で3つの老健の開業をみてきましたが、社会福祉法人の設立は初めてだったので、その点に対する不安はありました。実際、行政とのやり取りや手続きの煩雑さは医療法人以上でしたが、川原経営さんのサポートもあったため、むしろこれまでよりスムーズだったと思います。

完成した建物の特長を教えてください。

 この建物は、リボンのような形をしています。敷地がひょうたん型の変わった形状だったため、このような設計でしか建てられませんでした。最初図面を見たときは、狭くはないか、動線は問題ないかと、色々心配しましたが、建物が出来上がるにつれ運営のイメージが湧くようになりました。ユニットの共同生活室には家庭的なアイランドキッチンを配置し、職員の目が届きやすいよう、居室ドアはすべて共同生活室に面しています。内装もあえて施設感を取り除こうと、あざやかな配色にしています。4つのユニットに四季を設定し、壁紙などのテーマカラーを使い分けたところはこだわりの一つです。

設備や備品のこだわりはいかがですか。

 お風呂とトイレです。これはかなりこだわりました。各ユニットのお風呂は一見自宅のものに近い個浴ですが、浴槽のふちが手すりを兼ねるなど、自立支援を意識した特別な仕様となっています。特浴室には機械浴だけではなく、木の3人浴槽を用意し、湯に浸かりながら外を見渡せる、非日常的な空間を作りました。トイレは通常のアームバーではなく、より強度が高いレストテーブルを採用して、これらの導入は県内初のようです。地味な部分ですが、生活する上ではどちらも重要だと考えています。


運営面でグループ全体のスケールメリットを生かせる場面はありますか。

 医療との連携は先ほど申し上げた通りです。ハード面においては、例えば調理室は老健の設備を兼用しています。また、職員寮や事業所内保育所は特養の職員も利用できるので、福利厚生の面でも大きなメリットだと思います。運営面では、医療法人での取り組み実績に助けられる場面が多いです。書式ひとつとっても、ゼロベースで全てを準備するのは大変ですが、準用しているものも多いです。諸々の委員会や会議の運営も老健に倣っていますし、勉強会や研修会が合同で開催できる点も大きいです。

この事業を進めるにあたり川原経営のサポートについて聞かせてください。

 手続き面においては、初めての社会福祉法人にも関わらず今までで一番スムーズな開業だったと思います。特に、川原経営さんの場合は、全ての仕事を一手に引き受けるのではなく、法人にも役割を示してくれたので、私たちも主体的に進められました。当然のことですが、私たち自身が運営していく事業なので、しっかりと理解しておかなければならないことが多かったですし、その点を丁寧にサポートしていただきました。当時は慣れなかった理事会の進行や入札の執行も、今では随分落ち着いてできるようになりました。

ここまでは順調そうですが、最後に、今度の展望などを教えてください。

 おかげさまで、開設1年で満床に向けて、当初の予定どおりに進めています。職員の採用についても、当初は老健からの異動も視野に入れていたのですが、今のところ数名を出向させることで、対応できています。今後も医療と介護、グループ内のそれぞれの専門性を活かし、地域に還元していくことが当会の使命だと思います。そして、職員の幸せ。これを実現することは私の使命だと思っています。

下野順子理事長のご略歴

2000年 岡山大学 歯学部 卒業
同年 岡山大学予防歯科にて歯科医師として勤務
2003年 医療法人閑谷会 歯科医師として勤務
2007年 同法人、東京おりーぶ苑(老健)施設長として勤務
2015年 社会福祉法人悠優会 理事長に就任
2017年 同法人、特別養護老人ホーム悠の里 施設長に就任以後現在に至る。

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