クリニックニュース
クリニックニュース(2012年1月20日号)
《平成24年度診療報酬改定情報》 次期診療報酬改定、現時点の骨子公表、パブコメ募集へ
厚生労働省は、1月18日、平成24年診療報酬改定に向けて中央社会保険医療協議会(以下、中医協)で繰り広げられた議論を整理した「平成24年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」を公表し、意見公募(パブリックコメント)を開始した。意見は1月25日必着としている。
骨子は、Ⅰ.医療従事者の負担軽減、Ⅱ.医療と介護の役割分担の明確化と連携強化、在宅医療等の充実 ―の2つの重点課題と、① 充実が求められる医療の適切な評価、② 分かりやすく納得できる、安心・安全な医療の実現、③ 質が高く効率的な医療の実現、④ 効率化の余地ある領域の適正化 ―の4つの視点に沿って構成されている。
これまでの議論において、この課題・視点の方向性については支払側・診療側の両委員の異論はないが、具体的項目において両側の意見の隔たりが大きな項目(例えば、再診料の引き上げ、同一医療機関において同一日・2科目再診の取扱い等)については、「検討する」との列挙にとどまっている。
●再診料引き上げについて
また、1月13日の中医協総会において、診療側(2号側)委員から検討項目として強く追加が求められたものの、支払側(1号側)委員より、"改定財源が限られている中で、機能分化と今後強化すべき分野へ重点配分すべきであり、医療経済実態調査結果でも診療所は収益が微増している点を指摘し反対"と表明された「診療所再診料の引き上げ」については、「現時点の骨子」には含めず、1月13日・18日の議論を「『現時点の骨子』に関する中医協での主な意見」としてまとめ、参考資料として添付された。この中に、「1号側からは一律に引き上げるのではなく、基本方針に従い、強化するべき部分にのみ傾斜配分をすべきとの意見があった。2号側からは再診料は診療所の基本的な診療料であり、診療所は病院勤務医の負担軽減にも役割を果たしていることから71点に戻すべきとの意見があった」と明記された。昨年12月21日に中医協会長あてに提出された診療側委員からの意見書においても、「診療所・中小病院の再診料の水準を以前の診療所の水準に戻し、更に最低でも前回改定における入院医療費改定率相当の引き上げを行う」と要望しており、今後も強い姿勢は変わらず、現時点の骨子には組み込まれていないが、その実施の是非を巡る議論は最終段階にまでもつれ込むことになりそうだ。
今後は、1月20日開催の公聴会(愛知県津島市にて開催)における一般からの意見やパブリックコメントを反映させ、具体的な点数のあり方について、中医協においてさらなる議論が重ねられる。厚労省では2月中旬に答申を予定しており、いよいよ大詰めを迎える。
《厚生労働省》 救急救命士の処置範囲、拡大に向け意見募集開始
厚生労働省は1月5日、救急救命士法施行規則の一部を改正する省令案等に関する意見募集を開始した。救急救命士制度は、我が国の病院前救護体制の充実を目指し、平成3年に創設されてから20年が経過。救急救命士は病院前救護の主たる担い手であり、医療機関と連携して、傷病者に対し救急現場における処置、適切な搬送先医療機関の選定、医療機関への迅速な搬送、搬送途上における処置等、ますますその役割が重要視されている。そうしたことから、さらなる病院前救護の強化により傷病者の救命率の向上や後遺症の軽減等を図るべく、救急救命士の処置範囲拡大に向けて厚労省で議論が繰り広げられてきた結果、救急医療体制の一層の充実を図る観点から、処置範囲の拡大が提案された。具体的には▼血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与、▼重症喘息患者に対する吸入β刺激薬の使用、▼心肺機能停止前の静脈路確保と輸液の実施 ―が挙げられている。
今回の改正では、平成24年4月1日から平成25年3月31日までの1年間、厚生労働大臣が指定する市町村(東京都ならびに市町村の消防の一部事務組合、及び広域連合を含む)の消防機関職員である救急救命士に限り、心肺機能停止前の患者に対する処置が拡大される予定。
《厚生労働省・医療施設動態調査結果》 一般診療所施設数、初めて10万件を突破
厚生労働省は、1月12日に医療施設動態調査(平成23年10月末概数)を公表した。それによると、一般診療所の施設数は前月に比べ46施設増加し、10万32施設であった。病床数は前月から840床減少し13万952床。
一般診療所施設数が10万施設を超えたのは初めてのことであり、10万32施設のうち、有床診療所は1万99施設(前月比、75施設減少)、無床診療所は8万9,933施設(前月比、121施設増加)であった。その他、病院は8,615施設(前月比7施設減少)、歯科診療所は6万8,529施設(前月比5施設減少)。
《日本医療機能評価機構》 MRI検査前の患者植込み医療機器の確認、徹底を
公益財団法人 日本医療機能評価機構は1月16日、医療安全情報 No.62を公表した。この医療安全情報は、医療事故情報収集等事業(厚労省補助事業)において収集された事例をもとに、当事業の一環として総合評価部会の専門家の意見に基づき、医療事故の発生予防、再発防止のために作成、公表されているもの。今回は「患者の体内に植込まれた医療機器の不十分な確認」と題し、MRI検査前における不十分な確認に起因する医療事故が報告されたことを紹介している。報告された事例の患者の体内に植込まれた医療機器は、ペースメーカー4例、植込み型除細動器1例、人工内耳1例、圧可変式の脳室シャントバルブ1例の計7例。事例以外にも、植込まれる医療機器として、脳動脈瘤手術用クリップや体内固定用プレートが紹介され、検査前の確認作業の周知徹底を呼び掛けている。
厚生労働省は、1月18日、平成24年診療報酬改定に向けて中央社会保険医療協議会(以下、中医協)で繰り広げられた議論を整理した「平成24年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」を公表し、意見公募(パブリックコメント)を開始した。意見は1月25日必着としている。
骨子は、Ⅰ.医療従事者の負担軽減、Ⅱ.医療と介護の役割分担の明確化と連携強化、在宅医療等の充実 ―の2つの重点課題と、① 充実が求められる医療の適切な評価、② 分かりやすく納得できる、安心・安全な医療の実現、③ 質が高く効率的な医療の実現、④ 効率化の余地ある領域の適正化 ―の4つの視点に沿って構成されている。
これまでの議論において、この課題・視点の方向性については支払側・診療側の両委員の異論はないが、具体的項目において両側の意見の隔たりが大きな項目(例えば、再診料の引き上げ、同一医療機関において同一日・2科目再診の取扱い等)については、「検討する」との列挙にとどまっている。
●再診料引き上げについて
また、1月13日の中医協総会において、診療側(2号側)委員から検討項目として強く追加が求められたものの、支払側(1号側)委員より、"改定財源が限られている中で、機能分化と今後強化すべき分野へ重点配分すべきであり、医療経済実態調査結果でも診療所は収益が微増している点を指摘し反対"と表明された「診療所再診料の引き上げ」については、「現時点の骨子」には含めず、1月13日・18日の議論を「『現時点の骨子』に関する中医協での主な意見」としてまとめ、参考資料として添付された。この中に、「1号側からは一律に引き上げるのではなく、基本方針に従い、強化するべき部分にのみ傾斜配分をすべきとの意見があった。2号側からは再診料は診療所の基本的な診療料であり、診療所は病院勤務医の負担軽減にも役割を果たしていることから71点に戻すべきとの意見があった」と明記された。昨年12月21日に中医協会長あてに提出された診療側委員からの意見書においても、「診療所・中小病院の再診料の水準を以前の診療所の水準に戻し、更に最低でも前回改定における入院医療費改定率相当の引き上げを行う」と要望しており、今後も強い姿勢は変わらず、現時点の骨子には組み込まれていないが、その実施の是非を巡る議論は最終段階にまでもつれ込むことになりそうだ。
今後は、1月20日開催の公聴会(愛知県津島市にて開催)における一般からの意見やパブリックコメントを反映させ、具体的な点数のあり方について、中医協においてさらなる議論が重ねられる。厚労省では2月中旬に答申を予定しており、いよいよ大詰めを迎える。
《厚生労働省》 救急救命士の処置範囲、拡大に向け意見募集開始
厚生労働省は1月5日、救急救命士法施行規則の一部を改正する省令案等に関する意見募集を開始した。救急救命士制度は、我が国の病院前救護体制の充実を目指し、平成3年に創設されてから20年が経過。救急救命士は病院前救護の主たる担い手であり、医療機関と連携して、傷病者に対し救急現場における処置、適切な搬送先医療機関の選定、医療機関への迅速な搬送、搬送途上における処置等、ますますその役割が重要視されている。そうしたことから、さらなる病院前救護の強化により傷病者の救命率の向上や後遺症の軽減等を図るべく、救急救命士の処置範囲拡大に向けて厚労省で議論が繰り広げられてきた結果、救急医療体制の一層の充実を図る観点から、処置範囲の拡大が提案された。具体的には▼血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与、▼重症喘息患者に対する吸入β刺激薬の使用、▼心肺機能停止前の静脈路確保と輸液の実施 ―が挙げられている。
今回の改正では、平成24年4月1日から平成25年3月31日までの1年間、厚生労働大臣が指定する市町村(東京都ならびに市町村の消防の一部事務組合、及び広域連合を含む)の消防機関職員である救急救命士に限り、心肺機能停止前の患者に対する処置が拡大される予定。
《厚生労働省・医療施設動態調査結果》 一般診療所施設数、初めて10万件を突破
厚生労働省は、1月12日に医療施設動態調査(平成23年10月末概数)を公表した。それによると、一般診療所の施設数は前月に比べ46施設増加し、10万32施設であった。病床数は前月から840床減少し13万952床。
一般診療所施設数が10万施設を超えたのは初めてのことであり、10万32施設のうち、有床診療所は1万99施設(前月比、75施設減少)、無床診療所は8万9,933施設(前月比、121施設増加)であった。その他、病院は8,615施設(前月比7施設減少)、歯科診療所は6万8,529施設(前月比5施設減少)。
《日本医療機能評価機構》 MRI検査前の患者植込み医療機器の確認、徹底を
公益財団法人 日本医療機能評価機構は1月16日、医療安全情報 No.62を公表した。この医療安全情報は、医療事故情報収集等事業(厚労省補助事業)において収集された事例をもとに、当事業の一環として総合評価部会の専門家の意見に基づき、医療事故の発生予防、再発防止のために作成、公表されているもの。今回は「患者の体内に植込まれた医療機器の不十分な確認」と題し、MRI検査前における不十分な確認に起因する医療事故が報告されたことを紹介している。報告された事例の患者の体内に植込まれた医療機器は、ペースメーカー4例、植込み型除細動器1例、人工内耳1例、圧可変式の脳室シャントバルブ1例の計7例。事例以外にも、植込まれる医療機器として、脳動脈瘤手術用クリップや体内固定用プレートが紹介され、検査前の確認作業の周知徹底を呼び掛けている。
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