クリニックニュース
クリニックニュース(2011年12月20日号)
《平成24年度税制改正大綱閣議決定》 医療法人の自由診療に係る軽減措置・四段階制見直し25年度に
平成24年度税制改正大綱が、12月10日に閣議決定された。厚生労働省関係の主要事項のうち、医療・介護等の項目は、▼社会保険診療報酬に係る事業税非課税の存続、▼医療法人の自由診療分の事業税については、特別法人としての軽減税率の存続、▼社会保険診療報酬の所得計算の特例措置の継続(四段階制)、▼たばこ税の税率引き上げ、▼改正介護保険制度の施行に伴う税制上の所要措置(介護職員の行う喀痰吸引の費用の自己負担分を医療費控除に)―等が挙げられる。中でも、社会保険診療報酬に係る事業税非課税の存続については、国民皆保険の中で必要な医療を提供するという観点や税負担の公平を図る観点を考慮し、地域医療を確保するために必要な措置について引き続き検討するとしている。医療法人の社会保険診療報酬以外の部分(自由診療)に係る軽減措置については、税負担の公平性や地域医療確保に向けた具体的な措置等のこれまでの議論を踏まえつつ、平成25年度税制改正において検討すると大綱に明記。また、会計検査院から意見表示がなされた社会保険診療報酬の所得計算の特例措置(四段階制)の見直しについては、会計検査院から指摘された制度の適用対象となる基準のあり方等に留意しつつ、小規模医療機関の事務処理の負担を軽減するという特例の趣旨に沿ったものとなるよう、課税の公平性を踏まえ、厚労省にて適用実態を精査し、平成25年度税制改正において検討するとしている。
《厚労省・中央社会保険医療協議会》 後発品使用促進の骨子案、了承
厚生労働省は、12月14日開催の中央社会保険医療協議会(以下、中医協)に後発医薬品の使用促進策についての骨子案を示し、了承された。骨子案の内容は以下の通り。
① 保険薬局における後発品調剤促進に向けて、後発医薬品調剤体制加算のベースとなる使用割合の基準の引き上げ(現行の20%以上、25%以上及び30%以上の段階的加算の適用⇒見直し後は22%以上、30%以上及び35%以上に基準の引き上げ)
② 保険薬局で調剤の際、患者に渡される「薬剤情報提供文書」を活用し、後発品情報(後発品の有無、価格、在庫情報)を提供した場合に、薬学管理料の中で評価する。
③ 医療機関における後発品使用促進に向けて、「後発医薬品使用体制加算(22年度新設)」の加算要件に、現行の後発医薬品の採用品目数が20%以上に「30%以上」の評価を追加。
④ 医師による一般名処方(医薬品の銘柄名・製品名ではなく、国際的に定められた有効成分名で処方)の促進。この場合、処方せん料の算定においては、「薬剤料における所定単位当たりの薬価」の計算は、当該規格のうち最も薬価が低いものを用いて計算する。また、処方せん様式を現行の「後発医薬品への変更がすべて不可の場合の署名」欄において、処方医の署名により処方薬すべてについて変更不可となる形式から、「個々の医薬品について変更の可否を明示する」様式に変更する。
⑤ 後発品の品質確保に向けて、▼厚労省とPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)等が中心となり、医療関係者や国民向けの後発医薬品についての科学的見解の作成、▼ジェネリック医薬品品質情報検討会の検討結果について、より積極的な情報提供 ―の取り組みを実施する。
《中医協、厚労省・財務省 政務折衝》 注目される平成24年度診療報酬改定率の動向
次期診療報酬改定に向け議論が活発化し、各所から要望が提出され、改定率の決定については大詰めを迎えている。
●中医協は意見書を厚労相に提出
平成22年度改定時においては診療側・支払側委員の意見が割れ、提出が見送られた経緯がある厚労相への意見書提出。今回も両側委員の意見は割れたが、会長を中心に公益委員が両論を併記してまとめ、12月5日、提出した。
内容は、改定のあり方については、支払側は「患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬全体(ネット)の引き上げは国民の理解と納得が得られない」とし、診療側は「医療機関の経営が厳しい状況下で、国民の生命と健康を守るために、診療報酬の引き上げによる医療費全体(ネット)での底上げを行うべき」とした。また、過日の行政刷新会議の「提言型政策仕分け」など財政的観点から、診療報酬本体について据え置きや抑制を求める意見があることも承知していると記載し、これまでの議論からも、診療報酬本体ではなく「診療報酬全体または医療費全体」(ネット)で考えることを明示している。
現時点で、中医協には、薬価調査結果速報から薬価平均乖離率(現行薬価と市場実勢価格との差)が約8.4%、材料価格調査結果速報から特定保険医療材料価格の平均乖離率(現行材料価格と市場実勢価格との差)は約7.7%と報告されている。厚労省の試算では、医療費ベースの引き下げ率は薬価が1.25%程度、材料は0.11%程度であり、合わせて1.35~1.37%程度と示されており、これを診療報酬全体の引き上げ財源とした場合、ネットでプラスマイナスゼロの改定となる。
●財務省(政務折衝にて要求明示)
財務省は12月9日に開催された厚労省との政務折衝において、① 診療報酬本体は1%程度引き下げるべき、② 先発医薬品の薬価を10%程度引き下げるべき、③ ビタミン剤の一部について医療保険の対象から外す方策の提示 ―について要求した。①については、前回改定以降、賃金下落を平均▲0.85%、物価下落を平均▲0.25%と試算し「今回の診療報酬改定率が▲1.0%より上であれば、実質的にプラス改定」との見解により、診療報酬本体は1%程度の引き下げを求めるとしている。
次期診療報酬改定率は政府が予算編成の中で12月下旬には決定する予定である。
平成24年度税制改正大綱が、12月10日に閣議決定された。厚生労働省関係の主要事項のうち、医療・介護等の項目は、▼社会保険診療報酬に係る事業税非課税の存続、▼医療法人の自由診療分の事業税については、特別法人としての軽減税率の存続、▼社会保険診療報酬の所得計算の特例措置の継続(四段階制)、▼たばこ税の税率引き上げ、▼改正介護保険制度の施行に伴う税制上の所要措置(介護職員の行う喀痰吸引の費用の自己負担分を医療費控除に)―等が挙げられる。中でも、社会保険診療報酬に係る事業税非課税の存続については、国民皆保険の中で必要な医療を提供するという観点や税負担の公平を図る観点を考慮し、地域医療を確保するために必要な措置について引き続き検討するとしている。医療法人の社会保険診療報酬以外の部分(自由診療)に係る軽減措置については、税負担の公平性や地域医療確保に向けた具体的な措置等のこれまでの議論を踏まえつつ、平成25年度税制改正において検討すると大綱に明記。また、会計検査院から意見表示がなされた社会保険診療報酬の所得計算の特例措置(四段階制)の見直しについては、会計検査院から指摘された制度の適用対象となる基準のあり方等に留意しつつ、小規模医療機関の事務処理の負担を軽減するという特例の趣旨に沿ったものとなるよう、課税の公平性を踏まえ、厚労省にて適用実態を精査し、平成25年度税制改正において検討するとしている。
《厚労省・中央社会保険医療協議会》 後発品使用促進の骨子案、了承
厚生労働省は、12月14日開催の中央社会保険医療協議会(以下、中医協)に後発医薬品の使用促進策についての骨子案を示し、了承された。骨子案の内容は以下の通り。
① 保険薬局における後発品調剤促進に向けて、後発医薬品調剤体制加算のベースとなる使用割合の基準の引き上げ(現行の20%以上、25%以上及び30%以上の段階的加算の適用⇒見直し後は22%以上、30%以上及び35%以上に基準の引き上げ)
② 保険薬局で調剤の際、患者に渡される「薬剤情報提供文書」を活用し、後発品情報(後発品の有無、価格、在庫情報)を提供した場合に、薬学管理料の中で評価する。
③ 医療機関における後発品使用促進に向けて、「後発医薬品使用体制加算(22年度新設)」の加算要件に、現行の後発医薬品の採用品目数が20%以上に「30%以上」の評価を追加。
④ 医師による一般名処方(医薬品の銘柄名・製品名ではなく、国際的に定められた有効成分名で処方)の促進。この場合、処方せん料の算定においては、「薬剤料における所定単位当たりの薬価」の計算は、当該規格のうち最も薬価が低いものを用いて計算する。また、処方せん様式を現行の「後発医薬品への変更がすべて不可の場合の署名」欄において、処方医の署名により処方薬すべてについて変更不可となる形式から、「個々の医薬品について変更の可否を明示する」様式に変更する。
⑤ 後発品の品質確保に向けて、▼厚労省とPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)等が中心となり、医療関係者や国民向けの後発医薬品についての科学的見解の作成、▼ジェネリック医薬品品質情報検討会の検討結果について、より積極的な情報提供 ―の取り組みを実施する。
《中医協、厚労省・財務省 政務折衝》 注目される平成24年度診療報酬改定率の動向
次期診療報酬改定に向け議論が活発化し、各所から要望が提出され、改定率の決定については大詰めを迎えている。
●中医協は意見書を厚労相に提出
平成22年度改定時においては診療側・支払側委員の意見が割れ、提出が見送られた経緯がある厚労相への意見書提出。今回も両側委員の意見は割れたが、会長を中心に公益委員が両論を併記してまとめ、12月5日、提出した。
内容は、改定のあり方については、支払側は「患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬全体(ネット)の引き上げは国民の理解と納得が得られない」とし、診療側は「医療機関の経営が厳しい状況下で、国民の生命と健康を守るために、診療報酬の引き上げによる医療費全体(ネット)での底上げを行うべき」とした。また、過日の行政刷新会議の「提言型政策仕分け」など財政的観点から、診療報酬本体について据え置きや抑制を求める意見があることも承知していると記載し、これまでの議論からも、診療報酬本体ではなく「診療報酬全体または医療費全体」(ネット)で考えることを明示している。
現時点で、中医協には、薬価調査結果速報から薬価平均乖離率(現行薬価と市場実勢価格との差)が約8.4%、材料価格調査結果速報から特定保険医療材料価格の平均乖離率(現行材料価格と市場実勢価格との差)は約7.7%と報告されている。厚労省の試算では、医療費ベースの引き下げ率は薬価が1.25%程度、材料は0.11%程度であり、合わせて1.35~1.37%程度と示されており、これを診療報酬全体の引き上げ財源とした場合、ネットでプラスマイナスゼロの改定となる。
●財務省(政務折衝にて要求明示)
財務省は12月9日に開催された厚労省との政務折衝において、① 診療報酬本体は1%程度引き下げるべき、② 先発医薬品の薬価を10%程度引き下げるべき、③ ビタミン剤の一部について医療保険の対象から外す方策の提示 ―について要求した。①については、前回改定以降、賃金下落を平均▲0.85%、物価下落を平均▲0.25%と試算し「今回の診療報酬改定率が▲1.0%より上であれば、実質的にプラス改定」との見解により、診療報酬本体は1%程度の引き下げを求めるとしている。
次期診療報酬改定率は政府が予算編成の中で12月下旬には決定する予定である。
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