クリニックニュース
クリニックニュース(2010年8月20日号)
《医療法人協会》医療法人協会、2011年度税制改正要望を厚生労働相に提出
医療法人協会は8月5日、2011年度税制改正に関する要望書を厚生労働相に提出した。要望書には、▼消費税、▼法人税、▼相続税、▼事業税、▼固定資産税・不動産取得税 ―について同協会が改正を要望する事項とその理由が示されている。
消費税については、現状、診療報酬の決定が厚生労働大臣の権限に属する上、非課税とされていることから、薬品や医療用材料等の購入時に負担している仕入消費税分を転嫁することができない。これをカバーするため画一的補填方式が採用されているが、同協会は「補填額が仕入税額に満たない場合、その分を損失(損税)として医療機関が負担せざるを得ない」として、診療報酬及び介護報酬の原則課税を要望。
法人税については、「医療法人には剰余金配当の禁止や営利法人並みの税率が課せられる等、公益性を反映した多くの規制を受けており、公平ではない」と主張し、医療法人の法人税率を公益法人等の収益事業並みに引き下げるべきであるとしている。また、高い公益性の課せられた医療法人である特定医療法人の法人税を、その要件が同様である社会福祉法人等と同じ原則非課税にすべきと主張。さらに、病院・診療所用の建物及び附属設備における減価償却資産の耐用年数を、現行の39年から31年に短縮することを要望している。
相続税(事業承継税制)においては、持分のある社団医療法人の出資者に相続が発生した場合の相続税の納税について、▼5年間の猶予、▼期間内に持分のない社団に移行することを条件に猶予税額を免除する制度の創設 ―を要望。持分のない医療法人へのスムーズな移行を促すためにも、希望する医療法人が順次、持分のない医療法人に移行できる制度が望ましいとしている。また、「営利企業は円滑な事業承継のために納税猶予や免除が認められているのに対し、公共性・公益性が期待され、剰余金の配当が禁止されている医療法人にはこうした配慮がなされていないのは、重大な政策上の選択ミスである」と指摘。中小企業の円滑な事業承継を促進する施策として2009年度税制改正において創設された「取引相場のない株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予制度」を持分のある医療法人にも適用可能とすることを求めている。さらに、「持分のない医療法人に移行する場合に非課税とされるための要件」が明らかでなく、運用に混乱を来たしていると訴え、移行税制の明確化が不可欠であるとしている。持分のある医療法人のうち出資額限度法人に移行した医療法人に相続が生じた場合については、持分の相続税評価額を払込出資額のみとすることを求めるとともに、移行時の4要件のうち、特に「同族出資割合50%以下」の要件緩和を求めている。
事業税では、個人及び医療法人の診療報酬の非課税措置と、医療法人における自由診療収入等に対する軽減税率の特例措置の恒久的な存続を要望している。
《厚生労働省》 前期高齢者納付金等の算定額、97円から103円に変更
8月5日、厚生労働省より都道府県後期高齢者医療主管部(局)長に向け、概算前期高齢者納付金の額の算定に用いる「加入者一人当たり負担調整対象見込額」について、現行の「97円」から「103円」へ変更する旨の通知が発出された。
これは、医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律の一部(被用者保険等保険者の負担する後期高齢者支援金等の算定の一部について、総報酬割を導入する部分)の施行に伴うもの。7月から施行されている改正法により、協会けんぽへの国庫補助率が13%から16.4%に引き上げられ、そのための財源確保として、後期高齢者医療制度への支援金のうち3分の1を保険組合への加入者数で算定する加入者割から、加入者の賃金を算出基準とする総報酬割へと変更がなされた。総報酬割の導入に伴い、加入者一人当たり負担調整対象見込額に変更が生じることとなったことから告示が改正され、変更後の額を「103円」と公示された。なお、総報酬割は年度の途中から導入されるため、加入者一人当たり負担調整対象見込額については、「導入後の算定方法により算定される概算前期高齢者納付金の12分の8に相当する額を算定する場合には改正後の額を用い、導入前の算定方法により算定される概算前期高齢者納付金の12分の4に相当する額を算定する場合には改正前の額を用いること」が示されている。
さらに、納付金概算拠出率が「0.00054622」に、支援金概算拠出率が「0.00597690」に定められた。
《政府》 政府の「ニューツーリズム」、医療+観光で観光振興を
政府の観光立国推進本部ワーキングチームは8月5日、医療や文化、スポーツと観光を組み合わせた多様なメニューの形成により観光振興を進めることを目的とした「ニューツーリズム」の振興策をとりまとめた。
近年、医療情報のグローバル化や国際認証の普及等により、医療の国際化が進展。そうした中で、海外の患者やその同行者が健診・治療等を受ける目的で訪日渡航を行い、併せて国内観光を行う新しい形態の観光への需要が高まっていることを、医療と観光を組み合わせた背景として挙げている。
健診分野では、既に行われているPET検診ツアー、徳島県等におけるモニターツアーなどの旅行商品の販売拡大や地域の医療機関への誘客を目指すとともに、人間ドックやPET健診等の高度な技術及び医療機器と日本独自のホスピタリティや観光ノウハウを組み合わせることを提案。旅行商品の高付加価値化を図り、旅そのものの充実のほか、定期的な診断によるリピーター化、新たな観光需要の喚起、さらには地域活性化を目指すとしている。
治療分野においては、海外からの患者受け入れを促進するため、患者が治療に専念できる環境を整えるとともに、患者及び同行者も含めた旅の安全・安心と充実を図ると明記。一方で、海外からの患者受け入れにあたっては、「我が国における医師不足等医療の現状を踏まえ、国民への医療の確保に支障が生じないよう、十分な配慮が必要である」と指摘している。
医療法人協会は8月5日、2011年度税制改正に関する要望書を厚生労働相に提出した。要望書には、▼消費税、▼法人税、▼相続税、▼事業税、▼固定資産税・不動産取得税 ―について同協会が改正を要望する事項とその理由が示されている。
消費税については、現状、診療報酬の決定が厚生労働大臣の権限に属する上、非課税とされていることから、薬品や医療用材料等の購入時に負担している仕入消費税分を転嫁することができない。これをカバーするため画一的補填方式が採用されているが、同協会は「補填額が仕入税額に満たない場合、その分を損失(損税)として医療機関が負担せざるを得ない」として、診療報酬及び介護報酬の原則課税を要望。
法人税については、「医療法人には剰余金配当の禁止や営利法人並みの税率が課せられる等、公益性を反映した多くの規制を受けており、公平ではない」と主張し、医療法人の法人税率を公益法人等の収益事業並みに引き下げるべきであるとしている。また、高い公益性の課せられた医療法人である特定医療法人の法人税を、その要件が同様である社会福祉法人等と同じ原則非課税にすべきと主張。さらに、病院・診療所用の建物及び附属設備における減価償却資産の耐用年数を、現行の39年から31年に短縮することを要望している。
相続税(事業承継税制)においては、持分のある社団医療法人の出資者に相続が発生した場合の相続税の納税について、▼5年間の猶予、▼期間内に持分のない社団に移行することを条件に猶予税額を免除する制度の創設 ―を要望。持分のない医療法人へのスムーズな移行を促すためにも、希望する医療法人が順次、持分のない医療法人に移行できる制度が望ましいとしている。また、「営利企業は円滑な事業承継のために納税猶予や免除が認められているのに対し、公共性・公益性が期待され、剰余金の配当が禁止されている医療法人にはこうした配慮がなされていないのは、重大な政策上の選択ミスである」と指摘。中小企業の円滑な事業承継を促進する施策として2009年度税制改正において創設された「取引相場のない株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予制度」を持分のある医療法人にも適用可能とすることを求めている。さらに、「持分のない医療法人に移行する場合に非課税とされるための要件」が明らかでなく、運用に混乱を来たしていると訴え、移行税制の明確化が不可欠であるとしている。持分のある医療法人のうち出資額限度法人に移行した医療法人に相続が生じた場合については、持分の相続税評価額を払込出資額のみとすることを求めるとともに、移行時の4要件のうち、特に「同族出資割合50%以下」の要件緩和を求めている。
事業税では、個人及び医療法人の診療報酬の非課税措置と、医療法人における自由診療収入等に対する軽減税率の特例措置の恒久的な存続を要望している。
《厚生労働省》 前期高齢者納付金等の算定額、97円から103円に変更
8月5日、厚生労働省より都道府県後期高齢者医療主管部(局)長に向け、概算前期高齢者納付金の額の算定に用いる「加入者一人当たり負担調整対象見込額」について、現行の「97円」から「103円」へ変更する旨の通知が発出された。
これは、医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律の一部(被用者保険等保険者の負担する後期高齢者支援金等の算定の一部について、総報酬割を導入する部分)の施行に伴うもの。7月から施行されている改正法により、協会けんぽへの国庫補助率が13%から16.4%に引き上げられ、そのための財源確保として、後期高齢者医療制度への支援金のうち3分の1を保険組合への加入者数で算定する加入者割から、加入者の賃金を算出基準とする総報酬割へと変更がなされた。総報酬割の導入に伴い、加入者一人当たり負担調整対象見込額に変更が生じることとなったことから告示が改正され、変更後の額を「103円」と公示された。なお、総報酬割は年度の途中から導入されるため、加入者一人当たり負担調整対象見込額については、「導入後の算定方法により算定される概算前期高齢者納付金の12分の8に相当する額を算定する場合には改正後の額を用い、導入前の算定方法により算定される概算前期高齢者納付金の12分の4に相当する額を算定する場合には改正前の額を用いること」が示されている。
さらに、納付金概算拠出率が「0.00054622」に、支援金概算拠出率が「0.00597690」に定められた。
《政府》 政府の「ニューツーリズム」、医療+観光で観光振興を
政府の観光立国推進本部ワーキングチームは8月5日、医療や文化、スポーツと観光を組み合わせた多様なメニューの形成により観光振興を進めることを目的とした「ニューツーリズム」の振興策をとりまとめた。
近年、医療情報のグローバル化や国際認証の普及等により、医療の国際化が進展。そうした中で、海外の患者やその同行者が健診・治療等を受ける目的で訪日渡航を行い、併せて国内観光を行う新しい形態の観光への需要が高まっていることを、医療と観光を組み合わせた背景として挙げている。
健診分野では、既に行われているPET検診ツアー、徳島県等におけるモニターツアーなどの旅行商品の販売拡大や地域の医療機関への誘客を目指すとともに、人間ドックやPET健診等の高度な技術及び医療機器と日本独自のホスピタリティや観光ノウハウを組み合わせることを提案。旅行商品の高付加価値化を図り、旅そのものの充実のほか、定期的な診断によるリピーター化、新たな観光需要の喚起、さらには地域活性化を目指すとしている。
治療分野においては、海外からの患者受け入れを促進するため、患者が治療に専念できる環境を整えるとともに、患者及び同行者も含めた旅の安全・安心と充実を図ると明記。一方で、海外からの患者受け入れにあたっては、「我が国における医師不足等医療の現状を踏まえ、国民への医療の確保に支障が生じないよう、十分な配慮が必要である」と指摘している。
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