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クリニックニュース

クリニックニュース(2010年7月20日号)

《財務省》先進6カ国の医療制度を国際比較
 
 財務省の財務総合政策研究所はこのほど、公的な医療保険制度を有する国であるドイツ・フランス・オランダ、税財源により医療サービスを提供しているイギリス・デンマーク、その他の国としてアメリカ ―の先進6カ国における医療制度を国際比較した研究報告書を公表した。
 国別の調査・研究としてまとめられている同報告書は、▼公的な保険や給付の制度を維持しつつ、医療費の顕著な伸びにいかに対応してきたのか、▼医師等や病院、医療設備などの医療供給体制を確保するために、どのような医療計画が策定されているのか、▼医療と介護の連携の状況はどうか ―等を主要な視点としている。
 EUにおいては、医療・介護システムのアクセス可能性、良質性、財源の持続可能性という共通の目標を設定し、多様性を持ちつつも制度の調和に向けて進みつつあるとしている。しかし、EUは様々な経済水準の国が集まっていることから「医療・介護アクセスの不平等の是正」を課題としており、高齢化による医療費の伸びは否定できないものとした上で、寿命が延びたとしてもそれにあわせて健康的に生活できる年齢も伸ばし、医療支出の増加を抑制していくことが重要であるとの考え方が採られていると分析。そうした医療費抑制の具体策としては、▼予防や検査の充実、▼様々なケアの強調、▼医療セクターの資源の合理的な使用、▼プライマリーケアの重要性 ―を挙げている。
 一方、公的な国民皆医療保険が採用されておらず民間医療保険が主体となっているアメリカは、対GDP比でみた医療費支出の上昇が続いており、16.2%(2006年度現在)という比率はOECD加盟30カ国の中で突出して高いと指摘。この主因は、①医療費の顕著な高さ、②医療の効率性、③医療費の逆進性 ―にあると分析している。技術水準の高さが医療費の高コスト化を招き、医療機器の設置水準が高いことから過剰な治療による医療支出の増加につながっているという。
 同報告書をまとめるにあたっての現地調査が行われた2009年3月以降、オバマ政権の下で国民の医療へのアクセスを大幅に改善することが期待される「医療保険改革法」が成立した(2010年3月)。しかし、無保険者が3,200万人減少することなどが期待されてはいるものの、公的な保険制度は設けられていないため、こうした「高コスト」「非効率」「不公平」等の問題点を解決するまでの道のりは長いと指摘している。


《日本医師会》 日医、改定直後のレセプト調査を公表

 日本医師会は7月7日に開いた定例記者会見で、4,816施設を対象に行った「平成22年度レセプト調査4~5月分結果速報」を公表した(有効回答数合計1,534、うち診療所:1,401、病院:133)。
 診療所・病院別でみた主な結果は以下のとおり。

image20100720.gif 今回のレセプト調査は2010年度診療報酬改定直後の調査であり、改定の影響が色濃く出ているのが見て取れる。病院種類別の総点数に着目すると、一般病院が+4.15%、療養病床100%の病院が+3.75%、精神科病院が+2.70%増であり、日医はこれらの結果について、「今回の診療報酬改定が急性期病院に手厚い内容であったことが表れている」と述べている。
 今回の改定では、診療所の再診料が71点から69点に引き下げられ、病院(200床未満)の再診料は60点から69点に引き上げられた。改定による再診料の増減率は、診療所▲2.8%、病院+15.0%であるが、算定回数増減分を加えた実際の再診料算定点数の前年同期比は、診療所では▲3.3%、病院では+15.5%であったことが示されている。
 さらに、外来管理加算については、「5分要件」を撤廃し、いわゆるお薬受診ができないことを明文化したことで、算定回数が6%程度増加すると厚労省は見込んでいたものの、実際の増加率は4.0%(診療所+4.4%、病院+2.7%)であり、厚労省見込みに達していないとの結果が示された。


《厚生労働省》 医師届出票の見直しについて意見募集を開始

 厚生労働省は7月8日、「医師法施行規則の一部を改正する省令案について」の意見募集を開始した。
 医師は、所定の様式(医師届出票)に従い、氏名、住所、主たる業務内容、従事する診療科名等の事項について2年ごとに、住所地の都道府県知事を経由し厚生労働大臣に届け出ることが義務付けられている。2010年は2年に1度の調査対象に当たる年であることから、各都道府県への調査票の送付に先立ち、医師届出票の様式に新たに「取得している広告可能な専門性に関する資格」を追加する改正省令案がとりまとめられた。
 今回の改正は、重要な課題であると指摘されている「医師の診療科偏在・地域偏在の是正」が背景にある。厚労省は、そうした偏在是正の対策に向け、各関係学術団体が認定する専門性に関する資格についてその実態を把握する必要があるとして、今回の改正に至った。
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