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保育所経営ブログ

VOL.45「人事考課を上手に運用するコツ②」

2019.05.17

皆さん、こんにちは!
川原経営の神林です。

前回のブログでは、人事考課のマニュアル作成や周知方法についてご案内しました。

今月は「考課者のスキルアップ」について解説します。

前回ご紹介した、人事考課の仕組みやルール、評価の基準や諸々のケースに応じた対応などが整えば、
つぎは「実際にやってみる!」ことが重要です。

と言ってもいきなり本番、というのは難しいと思いますので、「考課者訓練(研修)」で予行練習をしてみるのが良いでしょう。

実施する内容にそってポイントをご紹介します。

考課者訓練ポイント

1.人事考課制度の確認 

「そもそも人事考課って何?」と思われている職員もいると思うので、
定められたマニュアルやFAQ(Q&A)を丁寧に読み合わせながら、浮かんでくる疑問やその答えを共有していくようにしましょう。

また、保育の現場に影響が出ないか心配される方もいらっしゃいます。
今後の取り組みスケジュールの確認などを行うようにしましょう。

2.人物事例を用いた模擬考課

実際に勤務している職員(もしくは架空の人物事例)を事例として、評価シートを用いて評価を行います。

それぞれの考課者の評価結果にズレが生じた際には、
「なぜそのような評価をしたのか」を意見交換することで、
評価基準の擦り合わせを行います。
この時点で、マニュアルやFAQの内容と実践に齟齬があれば、修正していくようにしましょう。

3.面談の練習

まずは、普段の業務への感謝、ねぎらいを伝える、
評価の結果を伝える、評価の疑問を確認しお互いに共有する、
来期の取り組み目標を部下と一緒に考える、
部下の要望や悩みを聞く、など

人事考課の面談はとても重要になってきますので、
必ず練習をするようにしましょう。

2人1組になって、上司と部下の配役で、ロールプレイ形式で行います。

ロールプレイが終わったら、互いが相手の立場になって、気づいた点や改善が必要な事柄について意見を交わします。

人数に余裕があれば、もう一人「観察者」となる職員を決めて、3人1組で行うとより良いと思います。

人事考課制度はあるけれど、日頃から意識した取り組みが行えていない園は多いと思います。

考課者訓練を定期的に行うことで、人事考課そのものに対する意識を高めてみてはいかがでしょうか。

 

◆ 神林 佑介 プロフィール ◆
人事コンサルティング部 副部長。2012年入社。保育士・社会福祉士。保育園、そして老人ホームで働いた後、オーストラリアへ留学。帰国後、会計や経営コンサルティングの仕事は未経験ながら、コンサルという仕事への憧れ、そしてホームで働いた現場経験を活かせるのではないかという想いをもって、この世界へ飛び込んだ。以来、介護・福祉施設の経営コンサルタントとして主に法人開設支援などを行なっている。
© Kawahara Business Management Group.